不意に吹きこむ
6月末、いまだ慣れない暑さをあおぐ
空から降る雨はもう上がって
反射してる水溜りの後ろ姿

青く輝く
波と鳴り出した踏切
一つだけのわがまま「帰りたくない」
時間がこのまま止まったら
夜なんて無くなれば
ずっと君といれるのに

トレニア
揺蕩う風に身を任せるほど
熱に浮かされてはないけど
君を目で追いかけてたら
物足りなくなってた
一歩近く踏み込ませて

これからどんな事が起きるとか
わからないけどこの瞬間（とき）が続くのなら
抱えてる不安や
変わってく未来も
青く包み込まれる

「君が好きだよ」
2人だけ教室、蝉と胸の音が響く
沈黙に包まれるのが嫌で
たまらず嘘、「びっくりした？冗談だよ」

もっと近くで
君を独り占めにしたい
でも想いはまだ形にはならない
その顔や仕草をみるたびに
心が苦しくて
また恋に落ちてしまう

トレニア
「好き」というふたもじで伝えるには
足りないほど埋め尽くされた
急に暑くなってくから
倒れてしまったら
口づけで目覚めさせてよ

夜遅くは考えすぎるから
おやすみじゃなくそのまま声を聞かせて
真っ暗なこの部屋
ぽつり照らされてる
優しいその温もりに

高く手を伸ばしてなぞる長く伸びた雲
どこから引かれてるの
想像もつかないほど遠くどこまでも

青い空に映された心は
季節みたいに変わってくから
だから私を見つけてよ
「私を見つめてよ」
まっすぐ答えを聞かせて

これからどんな未来になるとか
わからないけどこの瞬間（とき）が続くのなら
あの日見た夏雲
変わってく景色も
青く包み込まれる