そんな私達は今日から高2。晴れて上級生になった。ギリギリだったけどね‥
中学の時から私達は不思議とずっと同じクラスだった。
新しい環境でもルカがいてくれたから安心できた。
昔は1人でも平気だったんだけどね。今はルカがいないと‥
「クラス替えか‥」
ルカが興味なさそうに言う。
「また同じクラスだったらいいな」
そう言っても、また2人一緒になれると思ってた。だから不安は微塵も感じなかった。
「えっと、私は1組か‥ミクは?」
「‥」
「ミク?」
「5組だった‥」
普通に有り得る事だけど、私には衝撃だった。
「ちょくちょく顔出すようにするからさ、元気出しなよ!」
ルカは私の肩をポンと叩いた。
「ガキじゃないんだから、そんなことでいちいち落ち込まないし!」
「あっそ」
その時は平常心を装う事に成功したけど、ルカがいない‥それだけで不安だった。
「それじゃまた休み時間にね」
「うん‥」
決められた教室、決められた席に座る。
「えっ!同じクラス!?」
「マジで?ラッキー♪また宿題よろしくね」
「あんたね、少しは自分で‥」
そんな声がそこら中で聞こえた。
やだ‥聞きたくない‥
耳を塞ぎ、目を閉じた。心の中で何度もルカを呼んだ。
でもルカはいない。
もういや‥
今にも涙がこぼれ落ちそうになった。
「あの‥初音さん‥だよね?」
「えっ‥」
必死に涙を抑え、声をする方を向いた。
その少女は風で綺麗に流れるほどサラサラな金髪に透き通る青い瞳の、比較的小柄で細身がかったどちらかというと可愛い。
「初めまして。鏡音リンでーっす。よろしくね♪」
右手を軽く上げて元気良く挨拶してくれた。
「よ、よろしく」
正直驚いた。私を見て話しかけてくれる人なんてルカぐらいだったから。
それと同時に不安は消えていた。
「ついでに紹介しとくと‥」
と言うと、リンは親指をクイッと後ろに向けた。
「俺はついでかよ‥」
少年は頭を掻きながら呟いた。
「双子の弟のレンだよ」「鏡音レン。レンって呼んで。よろしくな!」
しっかりと私の目を見て話してくれた。
嬉しかった。
「よろしくね。レン。あなたの事もリンって呼んでいい?」
「もっちろん!」
親指を上に向けて答えてくれた。
「リンがバカやったら俺がたたんでやるから安心しろよ」
「へぇ~‥レンにそんなこと出来るわけ?」
「へっ。なめんな!だいたいお前は‥」
ルカ以外で安心出きる存在に出会えてさっきまでの不安は完全に消えた。
クラス替えの表を見た時は永遠と暗い道を躓きながら哀れに踊るのかと思ってた。
バカみたいに騒いでる双子を見てると眩しくて目が眩む。
あの時考えてた事を思い出すともう呆然。笑えて来ちゃう。
「私の事もミクって呼んでね。」
「えっ?」
「最初からその気だったけど?」
不思議そうな目で私を見てくる。
「そっか‥ありがとう。改めてよろしくね」
双子は満面の笑顔で同時に親指を上に向けた。
「後で2人に紹介したい人がいるの。」
例え祭壇の上で踊っていたとしても構わない。
私の手を引いてくれる人がいて、そこが幸せなら‥
その時はそう思っていた。
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「それが嫌だから」っていうエゴなんです。
他人が生きてもどうでもよくて
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割れたガラスを片づけながら
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不幸な目にあったあとは
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cyaro
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