solve et coagula 始めよう大いなる錬金術(spagyriaスパジリア)
静かな蒸留器(アランビック) 卵の見た悪夢(nightmare)
賢者の水銀(mercury) 愚者の硫黄(sulfur)と今交わり
煆焼せよ錬金炉(アタノール) 腐敗の結合(mariage)
赤き王(ルベド)にて叶えよう 白と黒の饗宴を迎え
喰らい合う緑赤の 獅子は眠りの中へ
途方もない願いがため 作られた錬金炉(アタノール)
小さな願い事ほど 掬い上げられない
夢から連れ戻したのに 君はまだ悪夢(ゆめ)の中
目覚めの時数えながら 月は水銀を溜め
付いて来る足音は いつも夕暮れ時なんだ
邂逅する月日 塗り替えられた黒化(ニグレド)
握りしめた灰は 掌伝わり身を焦がす
炉はしめやかに熱く 燃え至れ賢者の石(vermilion)
報いを願うなら 魂(sulfur)燃やし走狗と降れ
赤化(ルベド)にて応えよう 賢者の銀朱(vermilion)
時の楔から放し飼いの 奴らを滅するために作られた
赤い外套(コート)着て煙管(パイプ)燻らせた 墓場警察(Boneyard)のA Bony Red
solve et coagula 時だけが流れ続けた
solve et coagula 愛しい君はもういない
靴音とリンクした 鼓動は弾むよう
不透明な卵(フラスコ) 描く明日は眩い
唇伝う水銀(mercury) 燻ってる硫黄(sulfur)
掠め取った男には 暇潰しの白化(アルベド)
叶え続ける石は 己が願いも夢さえも
何一つ叶わない 転がるだけの赤い石(vermilion)
「悪い夢を見ていたの」 見たくない君のそんな顔
満ちる月の水銀(Azoth) 現(ここ)は二人の悪夢
結末(あした)は変わらない 墓石(いし)に刻まれる数も同じ
けれど君がその時泣くか 笑うは決められる
赤化(ルベド)で叶えよう 見果てぬ愚かな夢でも良い
磔の蛇となり 燃えよ赤い石(vermilion)
賢者のヴァーミリオン
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【高飛車なピエロ6】賢者のヴァーミリオン
人ならざる者を追うために、作り出された人ならざる者。彼が心を手に入れたとき、全てはもう終わっていた。
夢魔から助けた少女は時狂いの錬金術師に拐かされて、夢から覚めた時彼女の現は悪夢へ変わる。
夢魔・高飛車ピエロを追いかける墓場警察の刑事の歌。
錬金術ソング。
今回は解説しないとわからない歌詞になりました。
水銀+硫黄で赤い顔料バーミリオンが出来る。
でも水銀+硫黄は賢者の石を作るものでもあり。
その二つを錬金用語で別の言葉に置き換えまくった歌。水銀が月で緑の獅子で白い女、硫黄が太陽で赤の獅子で赤い男で赤い王。
レッド刑事が二十四年前にマルガレーテ(女王に似たミディアに似た、ファウストが愛したグレートヒェンに似てる少女)を高飛車ピエロから助けたて惚れられたんだけど、錬金術で生まれた彼は感情を理解できないかつ、悪魔殺すために作られた自然の摂理に背いた存在として彼女の気持ちに応えなかった。そこを悪魔の惚れ薬で創造主である錬金術師に彼女を掻っ攫われてしまう。少女は子を宿すが、時間に逆らい生き長らえてる男との間には、時の神の怒りにより絶対に生きて子供が生まれる事はない。薬が切れた少女は現実に絶望して水銀を飲み続け、再び夢魔に出会い死の誘惑に負け命を落とす。
そこから二十四年前の使い魔マルガレーテ&高飛車ピエロvsレッド刑事&ファウストの戦いが始まり、最終的に使い魔は主人を庇って消滅してしまう。
最愛の人を自分の手で永遠に消してしまった刑事は、感情を理解。使命ではなく自分の意思で打倒高飛車ピエロを誓う。そして二十四年後、変わらない刑事の前に、失った少女と同じ顔の少女ミディアが現れる。
彼は彼女が何者だろうと守りたいと願うのだった。
(新曲のストーリー)
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