一番星が曇り空で泣いてる
かすかに震える吐息は 私の言霊を映す

太陽が消え果てて 鳥も鳴かない四月
何時(いつ)から止まったのだろう この惑星(ほし)の歴史は

絶ち切れなかった憎しみの輪廻に
花は舞い散り、私もひとり
大切な寝顔 置き去って果てへ逝く
遺された悪意から ひよわな“希望”守るため

全てを捧げて 星に願うよ
悲しい運命に 溺れないように
もしも愛が形で見つかるならば
私を投げ打ってでもあなたに渡したい

白い荒野 私の声は
ちゃんとあなたに届いたでしょうか?
あの日エリカの薫るあの庭で
眺めた青空遠く


時計は止まっても 針は戻らない
どこまでも終わらない冬 あなたの心のよう

底なしの空虚、深い哀しみ
それを埋めるものは知ってるつもりでも
もしも刹那、あの平穏に戻れれば
もう何もいらないから

争鳴、混乱、はぐれた双星(ふたほし)
冷たい白が幸せを奪う
巡り会えたならば今度こそ
その手を離さないようにしたかったのに

あなたはいない、どこにもいない
痛くなるほど果てしない寂莫
「もう一度会いたい」それも叶わぬほど
汚れたこの身体だから


白夜、あなたと同じ世界に抱かれて
胸が苦しいほど寂しいよ
枯れた春の世にサンザシの花を
あなたの生きる時代(とき)に希望を

霞んでゆく空、世界が光に包まれて
東の空が金色に燃えている
「お別れです」、遠い夢の中で 今
あなたが微笑んだ


巡る、記憶 受け取る灯(あか)り
「思い出して」 言われた気がした
不器用な掌で摘んだ真の白を
私はきっと忘れはしないだろう

孤独、荒涼、ずっと続いてく
茨の繁るこの大地の上
叶えられなかった祈りをあなたに
託してもいいかしら? “ごめんなさい”

さよなら、私 ずっとあなたを
見守る本当の星になる
凍る唇で 一つだけ言いたいの
「あなたに出会えて、幸せでした」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ホワイトヘザーの追憶

――――ヘザー。イギリス北部やアイルランドの荒野に生える低灌木植物の総称。ヘザーとは主にスコットランドでの呼称で、一般にはヒースと呼ばれる。その群落を形成するのは主にエリカ属の植物で、その花言葉は「孤独」「博愛」「平穏」である。スコットランドの伝承では紫花が一般的であるヘザーにおいて、まれに見られる白花は幸運の証とされる。

核の冬と沈黙の春。“希望”を守るがために愛するものを捨てた人の記憶。
いわれを参考にしてるけどウイスキーの銘柄とは何も関係ないよ;

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投稿日:2013/07/28 22:34:07

文字数:792文字

カテゴリ:歌詞

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