透明な明日


ああ、夏の匂いが薄れていく
追い掛けて 残り香を探している
通り行く 生温い風の中
心に 浮かんでは消える焦燥

透明な明日を願い
とめどなく溢れる
くすんだこの感情に
苛まれたままで

注ぐ陽と 伸びる影法師
知らぬ間に消えていった
面影の中で捥く様に
また次の夏まで



ああ、まるで雨の様な蝉の音が
止んだから 少し空を見上げた

透明な明日の先に
とめどなく流れる
もう一度聞かせて
遠いあの歌声

踏み出せば届くはずなのに
気付かぬふりしてずっと
取り零してきたものたちに
意味もなく縋っている



忘れないように胸の奥
刻みつけた景色さえ
遠くへと霞んでくけれど

またいつか

知らぬ間に消えてしまっても
また思い出せるように
そう何度だって描き直すから
また次の夏まで
ただ次の夏まで


詩/曲 みねぶる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

透明な明日 歌詞

閲覧数:47

投稿日:2022/10/10 19:34:09

文字数:371文字

カテゴリ:歌詞

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