無限 有限 パンパカパーンの投稿作品一覧

暗くぽっかり空いた穴が
こちらを見据えてた
無表情 回忌の山を越えて
こちらへやってきた
碧い花束を携えて
黄昏歩いてた
涙に喘いだ声すら
色を無くしていた
目は悪くないの
心が悪いの...

冷たい
水の中で
笑っていた
あなたは、誰？
ゆっくりと
落ちていく
深い夢の
そのまた、先へ…
大きな
孔の中で...

雨が降り続ける
室内はわりと暖かく
なんにもないんだ
この部屋には
いろいろなドア 開いてみても
なんにもなくってさ
君の姿はあったけど
怖くなって消した
夢も消えてった
インクも消えてった...

壊れた夢の中から
溢れ出す雑音 部屋に響く
いくあても無いのに
隙間を探して また
ひび割れたノイズは
この声を隠す為に
揺れた陽炎は
世界の彼方へととんで
扉開けても僕が
帰る場所などもうなくて...

女王が死して早一週間
白い棺に金の薔薇
二つの目からこぼれるものは
美しい硝子細工
砂浜に描いた
小さな願いも
波にさらわれて消えてしまった
誰も気づかない黒い眼差し
影は青く長く伸びる
崩れて 壊れて...

幸せの形は何か？
悲しみの形は何か？
なぜ星は輝くのか？
なぜ空は輝くのか？
僕等は暁の夢をまた見
幸せの形はあるのに
悲しみの形はないの？
なぜ星は輝くのに
空は輝くと言わないの？
「昨日も今日も楽しかっ...

今日も今日とて夢うつつ
偽りの毎日ほらディッセンバー
欲に嘆いてまたデスボイス
泣き声もまた作り笑いか
どこかになくしたパスポート
そしてそうやって修正液を垂らして
誰にも話せないものは
いつの日にか思い出になるでしょう
目をそらした視線の先に
何もなかったとしても...

脱兎の如く逃げだした
声にならない声で叫んだんだ
ミセス・バンパイアは呟いた
「価値の無いものにこそ価値がある」
コンクリートの道走ってった
気づけば夜のとばりに来ていた
マンションの上で君が笑う
あの時、いった言葉は 何だったっけな
あとずさり あとずさり
白昼夢のようにすべてが無になって...

深い深い海の底で
息をするのを忘れたようだ
ひとつひとつ積み重ねた
石も卒塔婆の奥消えてった
遠い遠い道の途中で
大切なものを忘れたようだ
ひとつひとつ積み重ねた
石も卒塔婆の奥消えてった
愛することも嘘のような
恋しいことも嘘のような...