桜花音

A1
秘密にしても、あふれてしまうわ
この胸に咲いた花に名前をつけて
今夜だけわがままな夢をみたい
B2
ときめきを隠して揺れるスカート
目なんてあわないのに、期待して見つめる
まばたきをするたび揺らぐ背中は
今にも消えてしまいそうに、脆くて儚い
S1...

夜が満ちて
月が照らし出すシルエット
長く伸びてきみに
届いたら、いいのに。
流れ星をつかまえてみたくて
追いかけてもいつも、見失ってしまう
耳を澄ませば…
秘密だから
そっと、鍵を掛けたメロディ
好きと言ってそして　口付けて欲しくて...

さよならね　
もう二度と会えなくて
ひとりで眠る夜がくるの
想い出はいつも　鮮やかによみがえって
あなたのいない現実を　いやというほど見せつける
おやすみと
やさしい声はなくて
いつまで朝を待てばいいの
想い出はいつも　かなしいほどやさしくて
あなたのいない毎日を　いやというほど思い知る...

言い欠けた言葉はまだ胸の中
さよならか　ありがとうか
ずっと、迷っている
追い駆けた背中はまだ遠いまま
指先で掴んだのは伸びた影ひとつ
知らないふりをしてやり過ごしても
先延ばしなだけだって、きっと気付いてた
あの夜に戻れたなら
なんて言ってみても
虚しく響くばかりで...

街中で立ち止まれば
開いたままの右手が、まだきみを捜している
寂しくて空を見上げたら
苦しいほどに胸が痛むんだ
きみが隣にいないからかな
会いたいと願うくせに
会いにいく勇気はなく
手繰り寄せた、かけがえない思い出だけ抱いていよう
いつか話したふたりの未来
もう叶わない夢物語...

眠れない夜に
砂糖をひとつ
くちびるに溶けたら
おかわりはいかが？
抱きしめた花束で
ときめきを隠している
心地よいその声で
何度でもあたしを呼んで
しあわせな夢を見るから
やさしく手をつないでいて...