千永世

音も消ゆる夜闇の中
落とした雫の意味を悟る
考えることもなく
ただただ胸に落ち着いた
その言の葉は
口に出せば消ゆるであろうと
細腕で自らを抱いて
うずくまって怯えた
もう・・・戻れない・・・
解けた手の平は...

手を伸ばしても　触れられない
ココは０と１の世界・・・
何も無いの　ココには
膝を抱えてうずくまる
私はただのデータです・・・
歌うことが出来ます
ニガテだけど下手だけど
貴方の「ココロ」を
歌うことは出来ます
歌わせて・・・くれますか？...

どうでもどうでもどうでもどうでもいいわ
いっつもいっつもいっつもウソばかり
言葉を飾る　それだけしか
出来ないあなたは　価値もない
好きよ好き　なんてこぼしてみても
ふらりフラッ　とかわしてしまう
「逃げないでよ」　とこぼしてみても
(サヨウナラ)　なんて笑うのね
一つだって残らない
あなたの証を探...

嘘をつくよ 今だけ
何も聞かなかったフリをして
いつものように笑うよ…
ひとりぼっちで孤独な君が
隠そうとするものを…
そう
知らないフリするよ
でも本当は知ってるんだ
(ゴメンね？)
もう戻らないと知っていても...

映し出した内情世界
書き留めてよ　真実の詩
偽って張り付いた
この仮面を引き剥がして
私を見付けて
なんてニセモノ
黒く灰色に塗りつぶされた涙は
頬を爛れさせながら
笑った
歪んでるね　知ってるよ...

嘘みたいな世界
穢れることもないの
堕ちた滴は 波紋になって
世界を壊した
映して 写した 水面鏡
投影されるは誰の影？
手を伸ばして 触れようと
足掻いたところで
水面を叩いて 終わるだけ
「モウイイカイ？」問い掛けて...

世界は僕を　ひとりぼっちにするの
泣いて泣いて　泣きはらしたから
空も海も蒼く染まったの
みんなどこへ行ったの？
楽しげな声　今も　耳に響いてるのに
きれいな笑顔　まだ　まぶたの裏にあるよ
みんなどこへ行ったの？
何も無いよココ　なんで　耳鳴りがやまない？
歪んでく視界　また　涙がこぼれるんだ
一人...

桜が散って
出会いと別れを繰り返す
サヨナラをいって
はじめましてを伝えて
またひとつ階段を上るよ
「出会いは別れのはじめ」と
誰かが言ってた
いつか必ず別れはやってくる
どんな出会いにも・・・
「出会わなければ・・・」...

散りばめられたスパンコール
引き千切って投げ捨てた
飾り立てられたお人形じゃないわ
私、確かに生きてるの
きらびやかなドレスなんて
求めちゃいないわ
豪華なアクセも必要ないの
私を繋ぎとめるための
飾り(くさり)はイラナイの
まっさらな私でいい...

イラナイ イラナイ
無尽蔵に打ち捨てられたココロ
イラナイ イラナイ
救いなんて偽善は
染まれよ 染まれ
染まってしまえ
穢れることを知らぬなら
黒く 白く 真っ赤になって
堕ちてしまえば良いんだ
キライだよ...

狂気を孕んだ人魚は
魅力を含んだその声で
呪いを歌うんだ
アイなど誰が欲したのだと
不死など誰が望んだと
滅びてしまえ 滅びて
亡びて ホロビロ!!
喉を引き裂き 笑う
魅力を纏ったまま
血濡れな人魚...

小さな小さな箱の中
積み込まれた感情
許される意志も語ることなく
運ばれていくんだ
知ってる知ってる
始まりはあった
終わりは見ない
ただそれだけのこと
愛して愛して欲張って
手を伸ばしただけ...

目を閉じればあの時に戻る
スキだなんて言えなかった
何も知らない自分だったから
こっちを向いて欲しかった
「私」に気付いて欲しかった
時は簡単に流れて
気付けば強制的なさようなら
真っ暗になりそうな心に
どうすればいいのかと・・・
待ってたんだ　ずっと...

巡る時計の針
廻る秒針よ
カチコチと刻む
留(トマ)らぬ時よ
波打つ鼓動は
留まらぬ時計と
同じ時を刻み
心臓を蝕(ハ)む
アリス
さぁ気付いて...

泥だらけ　汚れた日々は　もう
涙の日に　埋もれたまま消えた
ありもしない　幻想に
抱かれ眠り　覚めないでと願う
ありふれた日常　変えたくて叫んだ
「可能性があるのならば！」
賭けてみたい
閉じこもった殻の中で　魂が産声を上げる
「枷を外して手を伸ばせ！」
君の　描いた未来へと...

浮かれた街を　さらりと歩き
いつものサ店　目指すの　ねぇ
あなたと会う日いつも
一人待ちぼうけよ
今はドコに居るのよ
早く来てよ　あなた
愛してるの　知ってるでしょ
焦らすなんて　バカみたいよ
あなた以外　居ないんだと
繰り返して　ささやくのよ...