作品一覧
その他
オンガク
8月の夜のことだった。 確か、月が出ていた。 薄暗い路地裏でアイスを食べた。 やけに甘かった。 ふと飛んできた雪虫が、口の中へ入ってきた。 途端、妙なほろ苦さが 世界中に広がった! 真冬の空は澄んだ赤色で 草木も枯れるほど、暑苦しい。 やけに生温い北風が、湿った雪を降らせた。...
ゆきむし