Lyric_A

何か忘れたいんだろう
何も言わないからもう
ただ言葉を待ってる
何も言わないでよもう
そう呟く君、後ろ手に前を歩いてる
はにかんだ
その口元を隠す髪の先
見惚れた僕は　手持ち無沙汰に顔を上げた
目の前の少女はまさに夏だ
君は青と蒼と碧と藍...

夜明け前の空は
まだ昨日が残っていて
攫う風　白む息
明日はどこにあるんだろう
大切だったものは
もう思い出せなくなってた
咲いた月　消した文字
朝を迎えに歩こう
躓いた
足元の石ころ蹴とばした...

晴れ間射す光を待った
雲一つない青空描いた
変わり映えのない風景と
春霞大海を知らない僕の
踏み出した一歩を胸に
水平線の向こう指して
羽のある奴ら追い越して
天気予報も外れて時刻表にない列車を待とう
この町を出よう
みんな「無謀だ」って言ってた...

ふとした瞬間　目が合ったある日のこと
視線外して見上げて見た花曇り空
机の隅書き足した妄想
花抜ける春　真っ白なノート
今　始まった青春を
笑い声二つ響いた協奏ある日の午後
視線ずらして見上げて見た夏空と雲
窓の外そびえる陽炎と
鼻抜ける夏　シトラスの芳香
ただ続くと思っていた...

準備はOK！
荷物を持って
気だるさ一つ引っ提げて
きっと楽なんてないよ
二人でいれば悪くないね
じゃあね
歩き疲れて
気分も減って
身軽さなんてあるわけない
いつも楽なんてないよ...

誰かが放った言葉
今もずっとくすぶって待ってる
画面にペテンを並べた
今日も変わらないな劣等感
嘘をついて浮ついた心はすっかり
空と乾いてた、雲が迫る
走れ走れ積まれた雲より速く
心を枯らして汗を流せ
高く飛ばせ私の鼓動よりも高く
さあ世界の果てまで...

大人に憧れてた小さな私は明日を願った
大人になってみたら大きな私は明日を呪ってた
縋る藁も無くて俯きながら
空が何色かどんだけ高いかも忘れちゃったんだ
掴む力も無くて人は独りだから明日に怯えていた
進む日常、鳴り止まぬ鼓動を抑えて
手に入れたいものは全部、零れ落ちていった。
止まれ時間よ雨は止まない...