YOmindAmp

夕刻の空
川の向こうに森の影
濡縁の木目
呼ぶような星々の瞬きに手を伸ばす
もう全てを貰えた気がしたから
貰い過ぎている私の命を贖おうか
永遠の別れを世界と約束
これが私が守れる唯一
青い闇にかざされた自分の手を見ながら
何かが大丈夫になった気がしたけど...

黄金火に羽虫焼けて
蚊帳を薫る煙
ほぐれていく胸の筋
宵の明星 誘われる腕
暗い街の烏兎の疵
四方山と何はともあれ畳敷き
裸足に塗る溜まり水
輝く電弧 黄昏れる縁
暗い街の烏兎の疵
四方山と何はともあれ畳敷き...

疲れて眠るその隙に　蝶が紛れて羽を鬻ぐ
西瓜が自転車を漕いで　轍が一つ出来たら語らう
珊瑚が崩れて
逃げ水去れば渇く石　植える花の根は千切れてる
仰げば星の白き影　歪な杯交わす間に埋める
砂の音零れて
磨れて行く止まりの合図は
葉月と文月を望んで
水無月に溺れて穂を食む
血の音が溢れて...

列なる鉄の塔彼方に集めて
幽かに錆付いた誰かの時計を動かす
夕立が窓を打つ、とラジオゾンデが波を綴るよ
ささめく大気の構造は翳み模様
犇く波の裏の表の裏のお
犇く錆の塔誰かの時計を止める
薄明が窓に射す、とラジオゾンデが波を綴るよ
ゆらめく大気の構造は波模様
犇く翳の表の裏の表の
風に窓が軋む、とラ...