朔傘

僕らは足を止めたんだ
君の元へ 跳ぶために
すぐに行くよ
だからもう少しだけ
待ってて
潮風と眩しい太陽
すごく待ち遠しいんだ
風が君の残像
君の季節がやってくる
もうすぐ始まる予感がした...

誰かの泣く声聞こえます
街中みんなで集まって
慰めるように　肩を抱き
励ますように　踊りだす
ぱんぱん　手を鳴らそ
さあさあ　踊りましょ
楽しい　楽しい
お時間ですよ
どんどん　足を踏み
さあさあ　舞いましょう...

君と離れると
心が折れそうになる
いつのまにこんな弱くなったの
汚い音が指し示す
溺れて　沈んで
心地よいリズムに包まれて
歯痒い未練を噛み砕いて
また1日が過ぎゆく
君が笑うと
心を折りたくなる...

会えるだけで十分すぎて
話してみれば 有頂天
無邪気に笑うその横顔が
まぶしくて 高鳴る
ただそばにいたくて
ただ声が聴きたくて
追いかけても 追いかけても
想いは伝わらない
「好き」だなんて恥ずかしくて
口に出せない 想いは増加中...

朝、下駄箱開けても何も入ってない
教室向かえば 女子がいる
すぐ自分の机を調べてみても
入ってる気配は
微塵もない
昼、義理チョコもらった友人と
未だ0個のオレが一緒にいる
後輩は義理チョコ配りに来ない
なんでオレだけ
義理すらない...

一体なにやら わけがわからない
火の粉をかぶって
その背に重みを感じるその時
僕はどこにも居ないんだ
飛んで舞い散れ
熱い熱い微熱だけ
みたいみたいなにもかも
したいしたいあんなこと
いたいいたい君の側で
触れていたい...

強い衝動 喰らいつけ
親指くわえて
見つめる景色は
驚くほどに 笑えなかった
バカにされ 罵られ
快楽に変えながら
魅了されて
それでいいの？
誰かが唱えた identity
強い衝撃 引き込まれ...

春過ぎの午後
陽が照らし
微睡(まどろ)みの中で
見える幻
雪溶けの水
融けては凍って
いつか消えゆく
君の影のように
雪が散って
春が来る頃...

傷ついた希望が零れる
とめどない愛憎の渦
一つふたつ並べては 眺めては
妬(え)みを浮かべて
声が届くのなら
貴方にも解るでしょう
この醜い心の内
全て貴方に捧げるの
汚い音が鳴り響く
吐き気のする嫌悪感...

人生なんてゲームよ
てきとーにあわせてればいい
空を降らせる雲
なんて絵空事のような未来
失敗したら初めから
初めの一歩で踏み出すの
リセットの魔法かけてよ
全部なかったことにならないの？
この時を止められたなら
どこにだって飛べる...

焦燥感　怒り　嘆き　すべて不正解
正解はどこを探しても　見つからず
掴もうと伸ばした手には何もなくて
足元にはひとつのビー玉が転がっていた
そのビー玉は何を意味するのか
僕は理解できない
孤独なのか　絶望なのか　不安なのか　悲しみか
それともひとつの答えなのか
ただながめているとビー玉は
落ちてきた...

「疑うことは人間としてなっていない」
貴方はそう言いました。
では逆に問います。
貴方は人を疑ったことがないのですか？
家族先生友人先輩後輩
全ての人を信じて疑わないのですか？
マスコミの捏造が混じった報道も
毎日コロコロと意見が変わる新聞も
マジシャンのいう種も仕掛けも
全て信じているんですか。...

僕がみてる景色と
君がみてる景色は
どう違ってるんだろ
話してくれないか？
少しずつあせらなくていい
感じたこと、触れたこと
聴いた音、見えた色
一つ一つ大事にきくから
一言一言大切にするから
空には幾万の星が輝いている...

自分の元に無い時は、
ほしいほしいと嘆いていても
手に入れたら思ったよりも簡単で
こんなもんかと思った。
幸せでも嬉しくても
近くでみると思ったより小さかった。
手に入れたって世界は一つも変わらない。
景色も色も
街並みも
全て変わらずそこにある。...

幸せの実感っていつになったらくるのかな
もしかしたらこれは全部夢で
全てが醒めてしまいそうで。
幸せなのにおかしいね
不安なんだよ
すごく。
いつの間にか心の中で存在がふくらんで
パンッと割れたらなにもなくなっちゃうくらい。
会いたいのに距離がもどかしくて
抱きつきたいのに素直になれなくて...

妬みも不安もしょいこんで
僕は今日も歩いてく
いっぱいいっぱい集めれば
みんなが笑顔で笑ってる
僕が家に帰れば
待ってるのはたった一つの箱だけ
そこに背負ったたくさんの気持ちを詰めたら
一日が終わる
幸せだとか喜びだとか
どれがそれなのか僕はわからない...