黒蓮

「貴方の為だけに恋の唄を奏でたよ
もしもこの唄が届かぬのなら
もう私に言葉は必要ない」
そう言った結果
想いの唄は届かず
私は声を失った
けど私はまだ貴方が好きで
機械の声を手に入れた
「貴方にこの想いが届けに行けぬのなら
私のこの足はいらない」...

A
もしもこの体を壊して
誰かを救えるなら
私は何も言わずに
この体を壊そう
B
「誰かを守りたい」
そう呟いた
けど誰も守れなかった
大切な人すらも...

私にはマンガやドラマの
主人公のような
困ってる人を
何人も助けられるような
力はない
今この場に居る
私に出来ることは
だだ祈ること
それしかできない
大切な誰かの帰りを...

死神が笑ってる
高らかに横で
私はギター片手に
今日も町に出て
音楽を奏でる
さぁ今日も仕事だ
今度はどんな奴の
魂を刈るのか
楽しみで笑いがとまらない
ほんの一秒でも長く歌いたい...

何のために人は
生きているの？
何のために学ぶの？
何で自ら死んでは
いけないの？
誰が決めたの？
なんで死ぬことが罪なの？
いっそ死んでしまえば
楽になれるのに
まだ苦痛を味わえというの？...

私を飼うと決めたなら
最期の死ぬまで
ちゃんと飼い続けてよ
途中で捨てたりしないで
あなたにとって私は
そんなに迷惑な存在だったの？
だったら何で
私を飼い始めたの？
私は誰にも囚われず
自由に生きていくわ...

君といったカラオケで
君がいつも歌う曲
その曲を聴くと思い出す
君との思い出
もう君とは話せないんだね
もっと沢山話したいことあったけど
もう君が居ないんだもん
話すことなんて出来ないよ
もしもあの日々に戻れるなら
ボクを過去に連れ出して...

今迄出会った人
すべての人から
私の記憶だけ
消えてしまったら
それはとても
悲しいことだろう
一緒に笑ったこと
一緒に泣いたこと
一緒に過ごしたこと
それが簡単に消えてしまう...

安全地帯の家を飛び出して
今よりさらに上にいこう
外には何があるかは分からない
地雷があるかもしれない
爆弾が降ってくるかもしれない
それでも進み続けている
人々がいる
明日へ向かって
自らの運命を呪うなら
何かに頼れば良い...

漆黒の羽が舞い散り　
深紅の花も散った　
さぁ、次は何が散る？　
強く匂うロウバイの花は　
朧月に咲いている　
あの葉は君の葉なんだね
chimonanthus
ギリシャ語じゃそのまま
冬の花だね　
電車を乗り継いで見に行った...

イヤホンを外して気がついた
この都市の雑音に　
色々な人の声や足音
沢山の音が交ざっている
そんなこの場所に　
今立っている僕等は
いったい何処へ行くのだろう
聞き分けることは出来ない
けど聞こえる笑い声
子供の楽しそうな声　...

誰もが何かの加害者で
誰もが何かの被害者で
小さくても何かの
罪を背負っている
それでもお互いに
許し合えているから
今もこうして一緒に居られる
許し合う事を忘れてしまったら
きっとこの世界は崩壊する
沢山の人間の屍が山になり...

戻りたい場所がある
けどまだ戻れない　
戻りたいけどまだ戻れない
何故あの場所に行けないのか
私には分からない　
貴方にも逢いたい　
今も貴方達は
私を待っていてくれますか？
さすがにもう待ってないか…
もう私は忘れ去られましたか？...

この声が枯れるまで
私に歌わせておくれ
この命が止まるまで
私に歌わせておくれ
私のサガを壊さないで
貴方に夢はありますか？
叶えたい夢はありますか？
もしも夢があるなら　
諦めないで
まだ、間に合うから...

貴方はいつも強がるから
誰にも弱みを見せないね
だからいつも我慢して
全部一人で背負っているね
きっとそれは誰も
信じていないからじゃないかな？
少しは誰かを信じてみたら？
貴方は助けを求めている
けど誰も助けてくれない
きっと気が付かないんだよ...

今お主は何を望む？
救済か？終わりか？
この闇の終焉か？
今その手を組み　
神に何を願っている？
何故神を信じる？
他人を信じようとせずに
何故居るかどうかもわからぬ
神を信じ
お前を助けようとする...