青春朽ち子

夕暮れ窓辺に駆け周る声
優しい日こそ思い出せるの
透かしたビー玉 写した水面
色褪せないよ幾歳月(いくとしつき)も
このまま眠りつくような
愛しさだけが包み込むから
キラキラ不思議な愉快
その背中の大きさを
語り明かす朝を待ち
大人びて夜を越える...

漕ぎ出せ！ 漕ぎ出せ！ 大海原
面舵を見立ててとるドーナッツ
漕ぎ出せ！ 漕ぎ出せ！ 大海原
目的地は言わずもがなチョコの山
宴は昼間から
枝豆サイズのクラーケンならば
威勢よく立ち向かうさ
剣を抜く...あれ？
菜箸はいつからこの手に
酔いどれて振り回すさ...

はしゃぎ声 アルバム越しに聞こえた
いくつものページ
走り方 知らないだから走った
退屈という言葉なら裏腹
毎日の街
石ころを蹴飛ばして ただそれだけ
大笑いしたね
サンダル 日焼け跡 自転車で
追いかけた 夏の香り思い出す
オレンジピールみたいだね...

上がり下がり恋話
ほろ苦いミルク
夢も現 コンビニと
つまらない天使
徹底的に裏表
イヤホン闇雲ロスト
気付かないフリして
意外と違うの貪欲
焼き飯ポイズン
あなたには毒薬...

思いつく限り背伸びした 夏の面影
声高らかに笑う 君とサイダー
定刻を過ぎたバス停に センチメンタル
乾いた下り坂と 手を挙げる姿
夕暮れる街 日々 映す鏡
イヤホン耳にして ひとりの帰り道
きまぐれな星を数えてみた
それが夜のすべてみたいだ
なんだ 思ったより
僕は世界に溶け込んでた...

うさ耳タトゥー 不釣り合い いちごに
弾ける果肉のドレス模様
金髪浴衣 さりげない仕草に
追い詰められてる 電波塔
踊りましょう100点も暗転のキスで乱し
悪魔の囁きはエゴサーチ嵐でも
そこで凸る星の軽やかなアルタイル
言うてみんな ひゅーまのいど
支離滅裂 ピンク纏って
ほらねみんな ひゅーまのい...

星空を駆け抜け ファンシースター
戦い合ったキミを癒やして夢を歌おう
ペットボトル投げてしゃがみ込んだ
そこら中にゆうに千を越えた涙
きっと劣ることは知ってたけれど
フルボリュームの勇気に免じて遊ばせ
同じ時 同じ地の果てで
通り過ぎたヘッドライト浴びて
悩んでも傷ついてもまた
アフタヌーンティー行...

真夜中シンデレラ
こじ開けて瞳の奥
甘い甘い匂い
追いすがり優しい嘘
雨色パラサイト
街ゆくギラギラ
それでも五里霧中
続きはここで読み解(ほど)いて
メルヘン期限切れ Ah Ah Ah
メルヘン期限切れ Ah Ah Ah...

あのね、よく晴れた赤いジェラシー
上手く誤魔化してたつもり？
あのね、よく晴れた赤いジェラシー
サヨナラもないなら錆びつかないわ
ハートマーク汚し
水面に映る姿を
驕りだとは知らず
逆さま景色 朝焼け
呼吸なんて止めて
苦し紛れの幕切れ...

高層ビルの傍 郵便ポスト 世間体の窓
どれもおんなじだな 右向け右の人並み
気紛れが妙に苦しくなる独りぼっちの
ダラダラの朝も傷ついた夜もほら
僕の日々だ 嗚呼
〝希望〟〝夢〟〝憧れ〟
溢れても幼過ぎて叶わないのにな
諦められなくて
この空にもたれてみて アオに溶けてく
ただそれを離したくないから...

枝垂れて枝垂れ
いざゆかんシーラカンス
君と見つめ合わせたら儚い華(パッ)
賑わう参道 火照る頬の
名前も無いけど伝えたくて
彩る人たち 古今東西
それでも君が綺麗でした
線路脇 ビー玉 七色の鼻緒
俯いても始まらないな
枝垂れて枝垂れ...