タグ「和風」のついた投稿作品一覧(9)
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いざ、八八
桜に幕は 花吹雪
君を拐って
まるで逃避行
初音を
追って
美吉野へ
中、臨んで
柳に筆の 雨霰
傘を回して...八八の花
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夜明け前の薄雲が月を攫う
口遊んでいた郷愁の歌
今や遠い細流は変わらぬまま
目映い春を運ぶのか
はらはらと散る花弁が
水面を埋める その頃に
僕の姿を思い出して
帰る鳥の羽ばたきを羨めば
足を絡めとる郷愁の歌
やがて温い微睡みを抜けた後に...花曇のノスタルジア
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時の波間を散りゆく花のように
傾く心 そっと差し出して
忘れざる 一片の夢に
今もまだ焔は燃えているのか
憂いは 泡沫の祈り
語られる姿を水面に映す
胸の狭間に浮かんでは消えてゆく
揺れる面影 きっと帰らない
焼け落ちる 錦の城には
今やもう涙は眠っていない...遠水は近火を救わず
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金色の糸が 風に揺らめき
旅人はふたたび 東へとゆく
いづこへか 問いかける声に
答えを持たぬまま
ただ流るる 時に従う足で
遥か彼方へたどり着くのか
君去りしあとも この世は留まらず
氷の季節を 幾度も越えて
繰り返す旅路に 未だ迷えど
忘れざる 胸の爪痕に...君去りし季節
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彼岸花
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(Aメロ)
穏やかなる雨が
燃える時を覚ます
送り火のかすかな
残り香を匂わせ
(Bメロ)
されど夢は競い
咲き乱れる宿命
その影で花は
哀しく散るだけ...水底の業火
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(Aメロ)
麗しき日を
奪いしほのお
おさなき心を
緋に染めてゆく
(Bメロ)
ふたたび交える
きみの指先に
伝う愛のうた
涙に隠して...彼岸花
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(Aメロ)
ふたりを分かつ
あの姉川を
悲しき運命が
くれないに染める
(Bメロ)
この胸に滲む
あなたの声音を
塗りつぶすように
落ちる愛の城...残英
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(冒頭サビ)
月に寄り添う鳥の声 甘くひびく調べは
ひとり君待つ夏の夜の 儚き夢のなごり
(Aメロ)
夕焼けが山に落ちるころ 祭り囃子が聞こえる
遠く揺れるあの篝火は 誰の心を灼くのだろう
(Bメロ)
薄い夏衣の 襟に染みる 橘のにおい
(サビ)
月に寄り添う鳥の声 甘くひびく調べは...夏の夜の夢