タグ:シンデレラシンドローム
5件
起き上がると、枕元に『本当は怖い! グリム童話』が置いてあった。
あんな夢を見たのはこいつのせいか、と思いながら、私は開いてあったページを閉じた。
「レン……レン起きて……」
横にいる双子の片割れは、パジャマから萌えもしないヘソチラをサービスしながら、すやすやと幸せそうに眠っている。
「レンってば...灰娘症候群。2
鄙猫
「いいかい?」
おばあさんの、念を押すような声に顔を上げる。
「12時の鐘と共に、魔法は解けてしまうからね」
彼女はこくりと頷いた。
――きっと、やり遂げてみせるさ。
「流石だな、ばばあ」
彼女は微笑んだ。
魔法をかけられたのは、容姿だけではなかったの。
灰娘症候群。1
彼女は走っていた。...灰娘症候群。1
鄙猫
「レェーーーンっ!」
私は最近出会って仲良くなった少年の名を呼んだ。
それなりの音量を出した私の声が、時計塔の中を床から天井までを駆けていく。
グワングワンと少し反響した後、聞き覚えのある声が返ってきた。
「おー、いらっしゃーい」
―――なんだ、“いらっしゃい”って。レンの家かよ。
心の中で、レンの...シンデレラシンドロ-ムⅢ【協同解釈】
芽莉沙
――彼に聞いた話をまとめると、こうだ。
ここはもともと時計塔の時計の調整室だったけど、電子時計になった為、使われなくなり、人が入る事は無くなった事。
電子時計になる時に、時計塔の内側への普通の入り口(…って何処?)は鍵がかかり入れなくなった事。
でも設計した人が遊び心で作ったこの隠れ扉のストッパーが...シンデレラシンドロームⅡ【協同解釈】
亜梨亜
街中に灯が燈り、街路樹もがイルミネーションで光り輝く12月のとある日、調度9時頃。
明らかに不必要な程明るくなった道を、駆け足で有名私立高校の制服を着た少女が駆け抜けていく。
その少女は頭の上で結わえた白くて大きなリボンが印象的で、リボンを揺らしながら街路樹の合間を縫う様に走っていく。
小窓から見え...シンデレラシンドロ-ムⅠ【協同解釈】
芽莉沙