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背中にしか 路が見えない
手探りで 前に進む
何処まで歩いても路は続いていて終わりがなくて
疲れたと休める場所も分からない
ひらり ひらり
何処にいても 貴方を想う
追うようにして駆け出す
手を伸ばしても掴めるものは虚空しかなくて
諦めるときなど分からないままで
ひらり ひらり...ひらり ひらり
銀狐
そらには夜が満ちて 星が瞬く
しっこくの 森には 何かが蠢く
照らす明かりには
だれの影も映らない
連想 恐怖 足音だけが響く
縺れた足 自分の息しか聞こえない
息を潜めて 恐怖に耐えた
涙だけは 溢れて止まらない
雲が空を覆い始めて
奈落の闇が包み込んだ...Nothing.
由稀南
また何時もの屋上へと至る階段で
僕と彼 そして君の三人が揃う
陰鬱な空 何をするでもなく呆けて
途切れ途切れの会話 壁が哂う
こんな日常と切り離された様な空間で
僕達は静かに互いの傷を抉った
何処にでも有り触れた日々
何も特別なんかじゃない
だからこそ何かを求め
君に触れたかったのかも知れない...大階段
サカノウエ
A首に結んだ金糸のリボン(3-4-4-3)
髪を飾るはダイヤのティアラ(3-4-4-4)
愛でよ 愛せよ 愛玩人形(ドール)(3-4-4-3)
朝の光を見つめて笑う(3-4-4-3)
B砕けた現実(リアル)を 理解できない(4-4-3-4)
伸ばした両手は 脆く崩れた(4-5-3-4)
サビうたわせ...歌姫人形
くすなぎ
月曜日は大雨
足の動きが止まった
火曜日は大雨
手の動きが止まった
右足は黒く染まり
左足は青く染まる
右手が紫に染まり
左手が赤く染まる
Despair 青い空が遠くなる
Despair 白い雲が遠くなる...時間の止まった人形
kirameki3
この世界はどう?
壊れたこの世界は。
翠の月に紅の空って?
銀の翼、鏡色さ。
この世界はどう?
鏡の中の世界は。
蒼の狂犬は何を食らう?
橙の雌豹と遊んで。
わかってる、わかっているよこの世界。
鏡、鏡、鏡色世界。...鏡の世界。
千雨
天から降りし哀しみは五月雨 誰かの悲しみはにわか雨
あなたと 私の涙とで 驟雨
夕涼み露に濡れる鈴蘭は鈴の音
幾線もの雫に流される紫陽花は蝶の羽
夜闇に瞬く天(テン)の川 天女と男星は出会わぬ運命(サダメ)
叶わぬ願い 短冊に託し 洒涙雨(サイルイウ)が流れ落ちる
霊漂う盆の暮れ 夕闇に飛ぶ蝙蝠(コ...季楼風詩
RinNe-輪廻@海漓
闇の底で目覚めた姫は
甘いおかしを求めている
笑顔で人を騙す姫は
青い血を求めてしまった
痛みの中から抜け出す
棘(いばら)の道を歩く
青い月の下で
姫は血を求めた
堕ちる太陽を貪って
美味しいと静かに微笑む...残酷なお姫様
kirameki3
闇の底で目覚める王女
求める物は甘いおかし
笑顔で人を騙す王女
求めてしまうのは赤い血
悲しみを抜け出す
棘(いばら)の道を歩む
赤い月の下で
王女は血を求めた
堕ちる太陽を貪って
美味しいと僅かに微笑む...残酷な王女様
kirameki3
闇の底で目覚めた王子
求めるモノは甘いおかし
笑顔で人を脅す王子
求めてしまうのは黒い血
廃屋を抜け出す
棘(いばら)の道を進む
黒い月の下で
王子は血を求めた
堕ちる太陽を貪って
美味しいと誰かに微笑む...残酷な王子様
kirameki3
神保町の古本屋の百円コーナーで
ボロボロの本を買ったよ
外国語なので全然読めない
値打ち物ならヤフオクで転売しようかな
夜中に窓の外からうめき声が聞こえたよ
でも、きっと気のせい
本の間から黒い手が出てきたよ
それも、きっと気のせい根暗なミク
sansui
そらには夜が満ちて 星が瞬く
しっこくの 森には 何かが蠢く
照らす月明かりには
誰の影も映らない
連想 恐怖 足音だけが響く
縺れた 足取り 自分の息遣いしか聞こえない
息を潜めて 恐怖に耐えた
涙だけは 溢れて止まらない
雲が空を覆い始めて
長い夜に取り込まれた...Nothing.
砂野
ゆらり ゆらりとゆれながら
ゆらり ゆらりとゆれながら
あなたと私が紡(つむ)ぎだす
永遠(とわ)を誓うコトノハは
滅びの予感に震えます
金と銀との綾(あや)なす絃(いと)が
黄昏色に織りこむは
あなたと私の契(ちぎ)りの死に装束
逢魔が刻(どき)の残照は
紅き血膿に染まります...ゆらり ゆらり
乙月秋星
ねえ、ねえ あなた どこいくの
わたしといっしょにあそびましょう
さあ、さあ なにがいいかしら
おにんぎょうあそびはどうかしら
おててをとって あんよをとって
まげてのばしておじぎして
すわって
たって
ねころんで
うめて...あそびうた
あやとり
少女は不思議な鏡を持っていた
それは心を映す鏡
鏡は少女の心を映し出す‥
少女の心の光も闇をも映しだす
鏡には少女の心が白く美しい花に姿を変えて写しだされていた
不思議な鏡を持った少女は毎日うたい続けた
綺麗な空を思い浮かべ 美しい声でうたい続ける
大好きなあの人を思って
「離れていても君をずっと思...白い花→黒い花
しずね
僕は人形。
人間に動かしてもらわないと動けないこの身。
僕は人形。
そこにいる君が愛しいのに、
僕は人形。
君は人間。
君は僕を触らない。
僕は人形。
何も喋らない。
何も伝えられない。...僕は人形。
七瀬 瑞樹