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洗濯機が洗っている音を背景にして
自分を煽ててやらないとね
身が持たなくなりそうで
融けて仕舞いそうな眠たげを醒ます為
鏡を眺めながら含嗽をして
忌避感を吐き出してみるの
椅子に凭れ掛かって俯いている
あやし方も暮らし方も慣れた
不意に突かれた吝かな罵詈も
結局は独り言...煽て人
羈絏
搗く餅 朔日毎には食えぬ
喉飄石鳴らし食指を出す
手を叩かれるのは分かっててさ
そりゃ火傷をさせて仕舞うわ
犬も嫌うその紛紜
丸で腐った餅みたい
何だか終わらない気しかしないな
喉に詰まる程の餅を食べて
心が閊えて仕舞う様な
何度も何度も大事に捏ねて...餅捏ね
羈絏
畠を焼いて煙たい情景
冷えた溜め息の出る声
乾いた轍を辿って
帰る道すら朧気に成って
鈍い空が頭を覆い
電柱は冴えない顔をしている
洗い浚い吐き出せない様な
煩悶が残る
狐を馬に乗せた様で
自分の頬を抓っている...小火騒ぎ
羈絏
二進も三進も行かない話だ
訥辯で舌を噛み切りそうだ
浮塵子の如く集った靉靆は
目の上のたん瘤に成り得そうだ
不貞腐れてしまった様に
啖呵を切っては顔を覆い隠す
眠気醒ましは胡散臭くて
聞く耳すら持てないみたいだ
潺湲と逓送をした恨み言が
そっくりそのまま返って来た...顔を洗う
羈絏
家事も気怠い
楽に成れる方法なんて在りゃしない
下手糞なりにするよりか
堂々巡りで丁度やれ
何時だって鼻に付く 癪に障る者だ
嬰れた事すら無いけど
口の篦は饒舌変わり得ないのね
可惜 斜めに傾いちゃってあら大変
火蓋を切って落とされるなんて嫌な噂だね
今は 暴ける気すらしないわ 烏滸がましい...鵜呑み
羈絏
無駄許り 掻き集めて
阿呆をする
貉に笑われたって
仕方が無いな
嘘八百 知らずにさ
馬鹿に似る
縺れてやぶれかぶれ
懶惰の因果だ
その件 御託並べ
阿呆の様...矢鱈目鱈
羈絏
蔑ろにされて鎖龕みたいだ
述べた言葉は土の中
滲んでは暈された文字が
傘の所為で良く見えないので
飾っても心地に反吐が出て
歯に衣着せてる
風が吹いて 視界を邪魔した
顔は真っ新に成ってさ
笑い事でも泣き言でもない
目が痒くなるだけ...降るパウダ
羈絏
ざっくばらんな文句を
並べて集め 焦燥感が真綿を
喉に詰まらせてさ
辺鄙な思いは虫が良い話
自棄糞だ 頷いて
化物贔屓だ 良い所盗りならば
愚鈍も愈々頂点に昇るわ
化物贔屓だ 曖昧を右に持って
さながら浅瀬に仇浪で莫迦みたいだ
窶れ顔も虚しく...化物贔屓
羈絏
齎された嫌味と翫味
腐り果てる迄 放置されては
誑かした興味と吟味
溶ける酸素に用はない
丸で古狸みたいね
洟垂れりゃ惶懼なし
雰囲気に千鳥足に成ればいい
胡散飛ばし
侘しさ木霊する
如何しようもないから...惚け件
羈絏
噴飯物に嗾されて
唾の代わりに鼻血が垂れた
矜持が瞼を赤く腫らして
欠伸も出ない程に齷齪してる
述べる程の妬み嫉み僻みでもないな
歯科医に取り除いて貰いたいや
奥に挟まった苛立ちをさ
家苞を大事に仕舞ってたら
腐らせてしまった 悼んだ
指を折って 指を折って...蒲魚
羈絏
夜半の中歩いてる
雪を掻いても積もるだけ
雨樋に未だ乗せたがるのに
証左も糞も在りはしないな
腐る筈の魚を釣って
無駄を鑑みずに喜んだ
季節は未だ冬 犬が吠えてる
汚くなった
嬉しがれなくなった
厭らしく思って羞恥を知った...嚔
羈絏
肺に溜まった黴の様な
息苦しさが張り付いてさ
痣に成っていた打撲痕
痛み等は未だ消えないな
心から紺碧な空を
弛めて眺めてたよ
盗っ人の喉につっかえた
眉唾物だった
矢鱈とさ呻いてた
糠に釘だと知ってても...住めば都
羈絏
洗濯機が壊れたぜ
ヲイ!ヲイ!動かねぇ!
洗濯もの閉じ込められた
ロック!解除!きかねーぜ!
電源入れても うんともすんとも
いわないいわない 沈黙だ
修理は明日の 何時か分からん
どうすりゃいいんだコノヤロー!
Ah- Ah-
洗濯機が壊れたぜ!...洗濯機が壊れたぜ!
ウィザードゴースト@どじっこ
偏見も価値観も
関係ないはずなのに
まだまだ染み込む
染まりそうになる
汚れた世界で
汚れの僕ら
叩き込まれる
洗濯機の蓋が開く
頑固な汚れも
うるさく溶かしてく...エレクトリカル・ウォッシング・マシーン
いとろく