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見守っているよ。
ちらちら、と舞う白いものが見えた。
ああ、雪か。
そう思った瞬間、間違いに気付く。
違う。雪じゃない。
もっと温かい。柔らかい。
これは―――・・・
瞬間、気付いた。
僕は帰って来たのだ。桜の咲くこの地に。
見慣れた町並みと見慣れぬ建物。...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)5
翔破
舞い上がれ、花吹雪。
桜の下で私にもたらされたのは、凶報だった。
表情の固い郵便配達員を見た瞬間、目の前が真っ白になった。
だって、この家になにか起きるのならレンについてのことしかありえない。
レンに何が起きたの。
まさか。
手渡された手紙を震える手で開く。
紙同士のぶつかる音が、がさがさと煩い。
...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)4
翔破
僕を、許して。
あんなに小さい頃の約束を後生大事に取っておくなんて、今思い返すと女々しい気もする。最も、今同じ状況に置かれても同じことを繰り返す自信はあるけれど。
あんな一文を手紙に付け足すなんてどうかしていた。リンの良心とか、訴えるには卑怯なものに訴えてしまう言葉だっただろう。
でもその時は卑怯だ...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)3
翔破
この恋に全てを傾けて。
レンのところに行く。
私がそう主張すると、両親は猛反対をした。
それは当然、だって私はまだまだ幼い。分別なんて大人から見ればないも同然だろう。
でもそれでも、どうしても隣にいたかった。側にいないと淋しい。なにかが欠けていて満たされないもどかしさが思考回路を焼き切りそう。
その...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)2
翔破
約束をした。
思い出す景色は満開の桜で彩られている。
『やくそくするよ!』
『やくそく?』
その時、僕は子供の必死さで誓った。
『いつか、リンがもどってきたら』
『うん』
その時は疑いもなく叶うものだと信じていた。
『僕がリンを守りたいんだ、ずうっと』
『・・・えっ』...桜に、雪に(私的花吹雪・風花舞)1
翔破
※これはウタP様の「花吹雪」と「風花舞」を独自解釈で書いたものです。ウタP様ご本人、及び楽曲「花吹雪」「風花舞」とは何の関係もありません。捏造満載で、歌詞に沿って書いていない部分も多数ございます。ご本家のイメージを崩されたくない方はお戻りくださいませ。
大丈夫という方のみ、スクロールで本編へお進みく...桜吹雪よ、舞い上がれ【花吹雪・風花舞捏造】
ミプレル