東京の片隅でしこしこと生きています。 拙作ですが、よろしければ読んでやって下さい。 楽しいことが大好きなんです。
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「んじゃナス、支払いよろしく~」
捨て台詞のように言い残すと、メイコはさっさと店を出て行ってしまった。続いてさも当然のことのようにそれぞれ、
「ニャハハハハ、ナスちゃんセンセイ、ごち~♪」
「……さっさと払ってこい、准教授」
「あの……ごちそうさまです、先生……ぺこっ」
俺と先生の二人だけが、部...私立防歌炉大学 海洋学部 海洋生物学科 神威研究室① <いつも通りのある日の飲み会> Part.5
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両頬の痛みは依然引かず、席から追いやられた俺は、元の隅っこに収まっていた。
「いててて。ったく、何が『鈍感』だっつーの。意味がわからん」
誰に言うでもなく、独り呟く。すると聞いていたのかいないのか、一人分間を開けて座っていたリンちゃんがこちらにするりと寄ってきた。
「どうしたの、リンちゃん」
...私立防歌炉大学 海洋学部 海洋生物学科 神威研究室① <いつも通りのある日の飲み会> Part.4
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俺たちが所属する『神威研究室』は生徒十名と先生を合わせた計十一名で構成されている。しかしながら、現在この場には先生と生徒五名の計六名のみである。だがこれは決して残りの五名の生徒のつきあいが悪いということではない。その原因はリーダー的存在であるメイコに由来する。
俺とメイコは防歌炉大のM1、つまり...私立防歌炉大学 海洋学部 海洋生物学科 神威研究室① <いつも通りのある日の飲み会> Part.3
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定番のやりとりを繰り返しているうちに、集合時間ギリギリで目的地に到着する。行きつけの飲み屋『ろばたやき・くりぷ豚(とん)』の店先には、見知った面々が既に揃っていた。
商店街という場所柄少し人通りが増えてきたため、メイコを降ろして自転車を横に引く。すると最初に、ミクちゃんがこちらに気付いて手を振っ...私立防歌炉大学 海洋学部 海洋生物学科 神威研究室① <いつも通りのある日の飲み会> Part.2
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使い古したママチャリをいそいそと漕ぎながら、集合場所へと向かう。後ろにはドでかい荷物――
「カイトー、このままじゃ遅れちゃうよ~?」
荷物以外の何物でもない彼女は、呑気に言う。ちょっと待て、お前が言うなよ! っつーか笑ってんじゃねーよ!
「こんなにのんびりしてたら、みんなに怒られちゃうよ~? ニ...私立防歌炉大学 海洋学部 海洋生物学科 神威研究室① <いつも通りのある日の飲み会> Part.1