タグ「オリジナル」のついた投稿作品一覧(15)
-
生きるのが怖い
死ぬのも怖い
息が出来ない世界が怖い
どこにも行けないから
思い出を辿っている
何にもなれない
何も持たない
有象無象に成り果てる
ここに在るは
息が詰まる朝だけ...生きるのが怖い
-
ねぇ、あと何度老いたら
大人になれるのでしょう
聞き慣れた蝉の声
空へと反響する
またひとつ老いた
何度目の朝でしょう
何処かに忘れ物を
どうやら、したみたいで
空に咲く火花
茜差した通学路...導火線
-
また、日記を書いた
今日も死ぬのが怖いから
僕が何者なのか刻むんだ
また、誰かが死んだ
君じゃなくて良かったなんて
思う僕は酷い人かな
君が死ぬのを見たくないよ
ずっと横で笑っていてよ
こんな平和な世界なのになんて笑わないでよ
百年後も千年後も一緒にいてよ...記憶の中で呼吸する
-
もう駄目だって涙ぐむ窓辺
擦りむいた膝、頬の青痣
あの日夢を描いた腕は
もう涙拭うのに使っている
転んで後ろ指刺されて
全部無駄だと馬鹿にされて
それでもまだ立てるなら
それだけで充分だ
何度だって涙拭って
泥水啜って立ち上がった...何度だって
-
夏、ラムネ、十七時
僕らの目に映るのは夏だけ
ねぇ、坂の上の雲
追いこした先、何があるの
つまんないよ
夏の影も、空の青さも
深い夜に咲いた花火も
隣に君がいないんじゃな
あぁ...夏、ラムネ、十七時
-
生きていてよ
-
生きていてよ
いかないでよ
凪いでよ、風
ねぇ、流れる雲
どこへゆくの
あの夏の面影
だんだんと老いていくこと
いつの日か死んでしまうこと
道端の隅で蝉が潰れて死んでいた
君もいつか、あぁなっちゃうのかな...生きていてよ
-
何にもなれない僕は
-
あぁ、何処いけばいいの
何にもなれない僕は
あぁ、
また「普通」はどうとかなんとか言ってさ
分からない物は分からないんだ
「やりたい」以外頑張れない
やりたくない事には目を向けない
気づけばほら、社会不適合者
「止まない雨はない」って
皆んな言うけれどさ...何にもなれない僕は
-
暁吐き
-
何度、夏が過ぎたのだろう
喋り方がもう、わからないから
突き放す態度も、あの尖った言葉も
気を引きたかっただけ
全部なくなったんだ、面影探しても
過去を今悔やんだって、もう元には戻れない
風が散々日々を凪いでも
段々記憶奪っても
遠い日々の君が夜明けに霞む
時が段々日々を隠しても忘れられないから...暁吐き
-
君の『普通』って何ですか
-
「目の前延びるレールに沿ってずっと進むように。幸せになれるように。」
「泣きたい時こそ笑ってみろ、辛くても笑顔絶やさずに。」
あぁ、なんか嫌気がさすな 機械みたいでさ
「そんなの普通はわかるだろ。」
「こんな常識もわからないのか。」
そんなの只のエゴだろ それを押し付けるなよ
放課後、秋の夕暮れ 僕...君の『普通』って何ですか
-
月明かりが差し込む部屋に
咲くアネモネ
伸びた髪を指先で撫でて
窓辺を見つめる
視界よぎり目線を移す
浮かぶほこり
遠い日々の記憶の貴方が
見せた虚像
幼き日々の約束が
まとわり続けて歩き出せずにいる...朽ちた花弁
-
朽ちた花弁