初音ミクを始めとするボーカロイド達の歌声に導かれて、この地にやって来ました。 「自分もオリジナルの歌詞でボーカロイドを歌わせたい……」 「だけどDTMもボーカロイドも作曲技術も無い……」 「でもここなら、自分の書いた歌詞を誰かに使ってもらえるかもしれない」 「どうせなら何か自分の好きなものを下敷きに歌詞を創って載せるのはどうだろう」 「自分の好きなもの……?」 「……妖怪だ」 ……といった図々しい考えで、主に日本の妖怪をモチーフにした歌詞を書かせてもらっています。 モチーフというより、妖怪を現代のキャラにアレンジした歌詞といった感じでしょうか。 拙い文章ですが、気に入っていただければ嬉しいです。
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果たしていつ頃からだったろうか 私の心に現れたのは
それは希望の象徴みたいな とてもとても明るい灯火
暗闇に灯るこの光があれば 私は我が道をどこまでも行ける
それを初めて見つけた時には それを信じられたんだけどね
でもやがて知ってしまった それが力すら放たない 偽物の炎だって
実際は何も燃えちゃいな...熱の無い炎が燃える
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罪の烙印を押された者が 明かりのある街から追われ 人の寄らぬ暗がりに集う
あの時あの場の一言で
俺の道から光が消えるなんて 知り得る訳もなかっただろう
住み慣れていた地を追い出され 途方に暮れていた俺に 彼らは居場所を与えてくれた
ここが俺の新たな住処 光の無い地に生きる道があった
俺達の住まうこの...井戸の底
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潮騒が静かに響き渡る 春の海岸沿い
君と二人 出会った時から歩き続けてきた
二人だけの憩いの場
昇ってくる日の温もりと共に 歩いて来る君を待つ
桜並木の街道を通うのが 君のお決まりの通い路
桜はさぞ綺麗だったのだろう 手を振りながらやって来る
彼女の顔には満面の笑顔
僕の心は日に当たるように暖まる
...青に舞う
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「これはこれは、あなたでしたか
その節はどうも有り難うございました
して、こんなへんぴな所に何の御用です?
見学? 私の商売をですか?
面白くも何ともありませんよ?
それでも構わないとおっしゃるなら
どうぞご自由に」
町裏で店を開く、私は闇商人
お客様の顔色窺いながら
薄暗い世界を渡り歩...薄影の商人
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そびえる塔に叩きつけられる 弾丸の音を聞けば
霞のようにまどろむ街も 眠りから放たれるさ
溜めた我慢が遂に破られる 待ちに待ったその合図
娯楽に耽る指揮官共の とろい目を覚まさせるぜ
放たれろ閃光 突き抜けろ爆音
天空を飛び回る 待ち焦がれたこの感覚
俺達の爪痕を 歴史に深く刻み付ける
その時は ま...サンダーボルト
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今日も私はいつものように
叱られ蹴飛ばされ 押し込められる
この家でただ一つ私に与えられた空間
狭く暗い物置の中へ
人は皆平等なんて 一体誰が言ったのか
壊れた秤を使っても 釣り合うものも釣り合わない
事ある毎に難癖付ける 横暴な叔父を憎めばいいのか
家中の家事を押し付ける 理不尽な叔母を怒ればいい...幸せの無い物置
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ああ面倒臭い 面倒臭い
何でこんなにも 面倒臭い
考えるのすら 面倒臭い
ただただとにかく 面倒臭い
座布団の上に 片肘突いて
気だるい身体を 横にしている
やる気が出ないの ねえお願い
あたしの代わりに 働いてよ
面倒臭いと 思えば思うほど
身体が牛のように 重くなっていくの...面倒臭いです
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ふもと通り過ぎる 道行く人々
曇ったガラスの目
それを眺めるのは 憂いに満ちた
少女の淡い瞳
咲き誇る花の首を切り取り回る
残酷な鳥の鳴き声すら遠く聞こえて
誰も俯き見上げなくなった大樹 その梢の上に佇む少女は
冷たい幹の感触を覚えながら 何を思うのだろう
力感じられぬ しなった枝から
垂れ落ちる水...落ちる大樹
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休みの日の広いグラウンドに 放たれる強い夏の日差し
雲一つ無い青い空の下 走り抜けてく君の姿を
離れた木陰のベンチからそっと見守る
そろそろ足を休めて 涼しい所で休憩しようよ
そんな日に当たり過ぎちゃ いつかバテちゃうでしょう
さあこっちに来て、静かにそよぐ木陰で涼もう
熱くなった身体、冷たい水で冷...そよぐ木陰へ
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彼女を返して 今はただ寝ているだけなのに
彼女を戻して もう戻れない場所へ連れて行かないで
彼女を返して 暗く俯いてる人達よ
彼女を戻して 聞いてよ、まだ生きているんだよ
皆何を考えている 何故彼女を殺そうとするの
愛しい僕の婚約者 皆喜んでくれたじゃない
それなのにこんな事をするの
輝くようなあの...業火
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荒涼たる大地 空を突く山脈 人の侵入を拒む
小さな弱き民 打破する力無く 開拓は進まずに
「俺の出番だな」 呟き、ゆるり腰を上げる
大地を耕し 山を拓く
軟弱者は下がってろ
俺は先導者 弱き民を助ける男
俺がいなけりゃ誰も進めない
毎日汗を流し 毎日ただ働く
それが俺の役目なのだから
畑荒らす獣 牙...俺は先導者
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夜道歩く 足音が響いてる
静かな夜 耳鳴りがするほどに
何でこんなに音がしないの
痛いほどの静寂
音を欲し ただ悶える鼓膜に
微か届く か弱い虫の音色
なんて息苦しい 張り詰めたこの空気
もう我慢できない 静寂を壊したい
誰も何も音を出してはいない まるで誰も生きていないかのように
何でそんなに黙っ...沈黙破り
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見上げてもそこには変わらぬ色の
変わらぬ空がただ広がってる
繰り返されるのは変わり映えしない毎日
ため息漏れてしまう
広がる無風地帯は もう嫌というほど見てきたから
変革という名の風をこの地に 吹かせるため
風よ駆けろ 雲を散らし 広大な空を震わせろ
変わらぬ世をかき乱すためなら どんな犠牲もいとわ...一陣の風
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前からここだと決めていた
秋の休日のドライブコース
空の機嫌を祈りながら
入念にルートをチェック
落ち葉の季節が描き出すのは
真っ赤に燃え盛るモミジの街道
君に見せたいこの光景を
自慢の車に二人を乗せて アクセルを踏み込む
延々と続く 紅のトンネルを
どこまでも どこまでも走り抜けろ...紅のトンネルを抜けて
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誰も入ってこないで 私は一人でいたいの
私だけのこの城に 他の人を入れたくない
全てのドアに鍵掛けて 門を閉ざす
ここには他の誰もいない
私だけの閉ざされた城
無機質な鋼の玉座に
私はぽつんと座ってる
裸足で歩く石の回廊
ひやりと冷たい返事だけが
誰もここにはいらない 私一人だけの世界...独りぼっちの城
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静かな心地よい歌 聴きながら眠りましょう
優しい波の揺りかごは 暖かい母の膝のように
そっと そっと
あなたを眠りに誘う
眠りなさい、可愛い子よ
幼い身体を胸に抱き 小さな額にそっと口付け
「お休み」
もぞもぞしてどうしたの 困った顔して、眠れないの?
心配しないでいいのよ あなたが眠りにつくまで
...さざ波の子守歌