潮騒が静かに響き渡る 春の海岸沿い
君と二人 出会った時から歩き続けてきた
二人だけの憩いの場

昇ってくる日の温もりと共に 歩いて来る君を待つ
桜並木の街道を通うのが 君のお決まりの通い路
桜はさぞ綺麗だったのだろう 手を振りながらやって来る
彼女の顔には満面の笑顔
僕の心は日に当たるように暖まる

誰もいない海岸沿いを吹き抜けいく風
静かに心に満ちていく喜び
他愛のないひとときの談笑の後 いつものように靴紐解き
砂の熱受けながら二人手に手を取り
白い砂浜を裸足で歩き始める


空いた手に靴をそれぞれ持ち 浜辺を歩く二人
君と二人 掌の温もりと心地よい砂の感触
確かに感じながら

丘から浜へと風は流れて 君の髪をなびかせる
僕の右手を握りながらも 無邪気な君はばしゃばしゃと
波打ち際で子供のように 水飛沫を上げはしゃぐ
彼女の顔は屈託無い笑顔
僕の顔にはいつの間にか含み笑い

ふとした拍子に足元のバランスを崩し
転びそうになる君を抱き抱える
ゴムで留めていた髪がぱさりと解け その弾みで髪に付いていた
一枚の桜の花弁が取れて
解き放たれたようにひらりと空を舞う


一際強い風が二人の元に吹き付ける
花弁がその風に乗って海原へ
薄紅はただ一枚高々と舞う 遊ぶように喜ぶように
魅入られた二人の目はその後を追い
静かにさざめく遙かな海の向こうへ

二人の歩く青い海岸沿いと
白い雲を湛えた青い大空の中へ
ただ一筋の薄紅が舞う

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

青に舞う

牛鬼(うしおに):西日本に伝わる、牛の頭に鬼の胴体を持つ妖怪。
海岸や淵に現れ、人を襲い食らう。
鬼の頭に牛の胴体であったり、牛の頭に土蜘蛛(つちぐも)の胴体であったりする。

閲覧数:234

投稿日:2010/04/14 15:32:55

文字数:618文字

カテゴリ:歌詞

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  • 碧夜

    碧夜

    ご意見・ご感想

     こんにちは。海は夏のイメージがありますが、春の海岸というのも風情があります。
    これからの季節にはピッタリですね。
    若い2人の無邪気な様子がとても楽しそうです。

    2010/04/14 21:17:53

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