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(人々に)愛されたのは作品で、私(アイ)ではない
朝焼けが窓を染める
今日もまた始まる舞台
作り上げた笑顔まとい
演じるのは理想の私
(ああ、聞こえる喝采は)
(私に向けられたものじゃない)
(作り物の偶像(かたち)だけを)
(人々は愛でている)
剥がれ落ちた素顔の奥...(人々に)愛されたのは作品で、私(アイ)ではない
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生と意思
乾いた喉、ひび割れた大地
見上げる空は鉛色
希望の光など、とうに消え失せた
残るのは飢餓と絶望の影
蠢く影、弱者の群れ
踏みつけ、奪い、ただ生きる
生き残る意志こそが、唯一の証
明日なき世界で、爪を研ぐ
優しい言葉は蜜の罠...生と意思
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血と鎖
重い足音、響く廊下
幼き背中に、落ちる影
無言の圧力、睨む眼差し
父の王国、息を潜めて
刻まれた鉄の定規、歪む景色
父の呪縛は、肌に焼き付く
逃げ場のない、この監獄
自由を奪う、冷たい鉄格子
言葉は刃、心を抉る...血と鎖
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最後の使者
終わりを告げる鐘が響く
紅い大地を染め上げる
全てが崩れ落ちる世界で
ただ一人、立ち尽くす
背負い続けた重荷を下ろし
静かに空を見上げる
過ぎ去りし日々の面影が
瞼(まぶた)の裏に焼き付く
これが最後の時...最後の使者
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美傷(びしょう)
幼い頃に転んだ膝の跡
もう痛みはないけれど残る白線
無邪気に笑ったあの日々の証
少し誇らしくもあるんだ 今は
これは生きてきた証 強く踏み出した足跡
消えない痛みも抱きしめて 進む未来を照らす光
美しい傷跡
誰かに深く傷つけられた夜
心には深く刻まれた棘の跡...美傷 (びしょう)
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銃声(うぶごえ)
古びた銃口、冷たい鋼
握れば重い、歴史の重さ
弱き者が掴む、最後の希望
不平等の世界で、声を上げる力
銃は力を均衡させる
力なき者の、最後の抵抗
支配と被支配の鎖を断ち切れ
平等への狼煙、静かに燃やす
富める者はより豊かに、貧しき者は飢える...銃声 (うぶごえ)
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ブライス
静かに揺れる湖面(みなも)に映る
歪んだ笑顔、隠せない影
力で築いた虚しい壁
その裏で怯える、本当の自分
なぜ、奪うことでしか
繋がれなかったのだろう
孤独を恐れ、強さを演じ
心は叫ぶ、助けてと
パーティーの喧騒、大勢の笑い声...ブライス
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見えない傷跡
いつものように いつもの場所
狭い空間 予期せぬ影
背後からの 突然の衝撃
言葉にならない 恐怖と痛み
なぜ、こんなことが起こるのだろう
同じ人間なのに 尊厳を奪う
トイレの冷たい床に 落ちた涙は
誰にも見えない 声なき叫び
抵抗することも できずにただ...見えない傷跡
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泥まみれの賛歌
どうせこの世は バケツの底の泥
綺麗好きな奴ほど 手を汚してる
完璧な人間なんて 作り話さ
弱さもズルさも みんな持ってるんだ
誰もクリーンじゃない それがどうした
隠したって無駄さ みんなおんなじ
泥まみれの手で 笑い合おうぜ
それが人間だろ? 悪くはないさ
聖人君子ぶった あいつ...泥まみれの賛歌
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灰色の世界
朝焼けが滲む 汚れた窓辺
昨日までの嘘が まだ乾かない
誰もが仮面を 被り生きている
剥がせば血が滲む そんな世界で
誰もクリーンじゃない 知ってるんだ
心の奥底 ドロドロした感情
綺麗事だけじゃ 生きていけない
それでも光を 探してしまうんだ
ニュースの向こう側 悲劇が笑う...灰色の世界
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かくれんぼの鬼さん -影の遊び-
ねぇねぇ、知ってる? 夜の秘密の遊び
お月様が 半分隠れたら始まるんだ
黒い雲のブランコ ギシギシ揺れて
見えない鬼さんが ニヤリと笑って近づくの
幸運じゃない人はね、影の鬼さんに見つかっちゃうんだって
見つかったら どうなるの? きっとね、影に連れてかれるんだ
影...かくれんぼの鬼さん -影の遊び-
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かくれんぼの鬼さん
ねぇねぇ、知ってる? 秘密の遊び
太陽さんが 隠れちゃうと始まるんだ
雲のブランコ ゆらゆら揺れて
見えない鬼さんが そっと近づくの
幸運じゃない人はね、鬼さんに見つかっちゃうんだって
見つかったら どうなるの?
きっとね、お空に連れてかれるんだ
キラキラのお星様になるのかな?
...かくれんぼの鬼さん
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人気者
群衆の波に 飲まれるように
歓声の雨 降り注ぐステージ
スポットライト 眩しすぎるほど
誰もが私を 見つめている
だけど心の奥には ぽっかりと穴が空いてる
笑顔の裏側に隠した 誰にも言えない痛み
孤独な人気者 賑やかな檻の中
たくさんの人に囲まれてるのに
どうしてこんなに 寂しいんだろう...人気者
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全能と矛盾
掌に宇宙を 砂粒ひとつ
始まりと終わり 無限の螺旋
世界を作る力 物語を紡ぐ
全ての星、全ての海、それは私
全能ゆえの矛盾 抱きしめて
創造と破壊 裏腹の衝動
愛と憎しみ 隣り合わせの鼓動
完壁な円に 刻まれた亀裂
沈黙が叫び 光が陰る...全能と矛盾
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13の理由
朝焼けが滲む 教室の窓辺
昨日までの笑顔が 遠い幻
何かが壊れた 音も聞こえずに
積み重なった影が もう動けない
1つ、あなたの無関心
2つ、あの子の悪意の棘
3つ、届かない叫びは
4つ、孤独を深く刻む
5つ、裏切りの冷たい雨...13の理由
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瑠璃色の爪痕
焼け付くような 渇いた喉
見上げた空は 嘲笑うように青く
奪われたものは 数えきれず
残されたのは 虚無だけ
瑠璃色の爪痕 深く抉る
逃れられない悪夢 鮮血の色
優しい嘘も 未来への希望も
砕け散った硝子のように 突き刺さる
風は乾ききった 砂の匂い...瑠璃色の爪痕