キョムの投稿作品一覧
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――夢。
それはまるで綿菓子のように、ふわふわしていて、甘くて、温かくて、美味しそうで。
見ている内に欲しがって、食べてみたら美味しくて、満足して。
でも途中で飽きてきて、それでも無理して食べてみて、食べ終わったら虚しくて。
手に残ったのはわずか一本の割り箸だった。
――現実。
なんと...徒夢
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夜が終わらなければ、朝が来なければ――
生が終われば、死が訪れれば――
錆びついた蝶番が軋み、固く鈍い音が響き、幽かだが、朝日が部屋に射し込む。。
その部屋にいた全員――まだ幼く見える少年少女たち――が身を竦ませた。
「おはようございます、皆さん」
修道服に身を包んだ初老の男性が、にこり...ツナイデ
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あっちは世界の果てだ。所謂、なれのはて。
無色透明、無味無臭、何もかもが無くて何もかもが有る、はずもなく、やっぱり何もない。
そんな何もない空間に浮かぶ影。不定形な影が、次第に形を作っていく。
君はそこにいたんだね。そう言うと、君は笑ってくれる。
そこで、待っていて。僕もすぐ、そこにいくか...楽曲イメージ 「なれのはて」