りぞっと

ねえ　見て見て
青い空が海
夢を見た
ねえ　ほらほら
赤い風船みたい
君と僕
同じ手と手合わせてさ
駆け抜けた道
最後笑った君
蜃気楼...

Ａ
心臓を飲み込んで
大きく息を吸う
叫ぼう「僕はここだよ」
Ｂ
映った夢
薄く水面は広がる
すべてはうつつの残像
Ｓ
肺が痛い...

A
おはようおはようおはよう
さてさてこれは何回目？
教わって覚えて使えるようになって
何回目の“オハヨウ”？　(/ 'ω')／オハヨ？
B
緑色した黒い板
白く書かれた“１＋１＝？”(暗号)
初めて見たそれは“２”
頭が寂しいおっさんが言ってた...

A　跳ねた癖毛を撫でながら
変わらない一歩を踏み出す
今日は雨が降るらしい
嘘つきテレキャスター
蜃気楼に小石蹴とばした
B　ふいに映る影
走る太陽
触れる笑顔
回る今日(リアル)
S　同じ今なんて一つもないんだ...

Ａ “永遠”なんて笑ってた
一歩先も見えないくせに
あの頃は無邪気に走ってた
Ｂ なにを急いでいたんだろう
なにを握っていたんだろう
なにもなかった なにもなかった
Ｓ 飛んだ紙飛行機
ふとした横顔 匂い 仕草
重なる影はあなたそのもの
太陽と足枷...

A
あなたの“大丈夫”
私は“大嫌い”
そんな口癖聞きあきた
B
キスしてとは言わない
だからそばにいさせて
それ以上がいいとか
高望みしないから
ほら、いつもみたいに...

A
オイルパステル
ぐちゃぐちゃに塗りつぶしてみる
許される恋なら
この空だって夢じゃなかったのに
自問自答
出てくるのは嗚咽だけ
刺さった棘は増えるだけ
抜く手段なんてどこにもない
汚い手を仰いでみる...

Ａ
ピンと立った耳
くるんと長い尾
さあ　振り向いて
物欲しげな眼
ミルクが似合う舌
さあ　言ってごらん
Ｂ
子猫のお嬢さん
君は何が欲しいのかな？...

A
毎日会ってたあの笑顔
声あげ笑ったあの時間
手を伸ばせば
あなたが握ってくれたっけ
耳鳴りが心に突き刺さる
塞いでも心は
きゅーと喘（泣）いていたんだ
B
違う土地　知らない人々...

Ｃ
ただね　愛されたいの
そっと　撫でられたいの
ずっと　愛されたいの
――ネェ、痛クシテイイ？
Ａ
生まれた時から　一人ぼっち
自分が何者かも
わからないころから
人間（ヤツ）らは存在して...

Ａ
暑いでしょ　離れてよ
ベタベタされるの　嫌いなの
…ウソ
もっともっと　そばにいて
苦しいくらいに　抱きしめて
バカじゃない？　可愛いとか
調子になんて　乗らないで
…ウソ
照れちゃうよ　うれしいわ...

Ｃ
さあさあおててを鳴らしましょう
鬼さんこちら手の鳴るほうへ
鬼さんこちら手の鳴るほうへ――
Ａ
私はいつからここにいる？
私はいつまでここにいる？
薄暗い箱（ヘヤ）独りきり
何の音も聞こえない
あの日うたった唄は...