Shiki Muramura

めざめて君
分かつ朝にも露は実らむ
くらヽかな夜
光をさらつて
君忘れ高く空へと飛ばれませば
鳥に我が身はなり果てましかな
如何だつていヽぢやないかと君が云う
如何ならふとも君が在るから
生きてなほ
陽と風と雲を恨むらむ...

晦日の時化の　沖の間に
指先糸に　食い込ませ
真っ赤に染めた　頬濡らし
ミビキのアラを　ぐいと飲む
風寒み　泪出るとも
あヽ　待ちぼうけ
あなた帰ると
十九の冬よ
氷見は濡れ雪
ひとの殯を　みるたびに...

新しいperfume　首に差して
女になった君を見たよ
砂時計を逆さにして
ガラス越しにキスをしよう
wait lady
肌寄せてしたくなるね
花の香り撒いて
一枚のシーツでdate today
魅惑のカラー
君のプリンスでいたい...

世界を従えふらふらふらふら行ったり来たりのラグタイム
歩き煙草を横目で見ては厭だなって思ってる
誰かを連れて歩いてるだなんて一度も見たことがないのだ
なんて一匹狼　そんな君は　美しすぎる！
たまの一言に傷付くことに有無を言わさず慣れさせる
俺のことなんてもっぱら　見てないんだろうけど
黙って聞いてお...

色にぞ夜は宿り
守る月のうすびかるは咎を落つ獣
永きは我が怨恨みの
消ぬ白き花の香　後朝の露時雨
寄せ合ふ頬の熱に爆ぜる我が欲の知り眩み
掴めぬ星に願ふは今　内なりし朧なこころ
新夜に抜く劔は
この手に掬ひきれず毀れた咲く花よ
傷一つ指に残し
燃ゆる揚羽の翅に死さんや...

出会う度綻ぶように
千切れてしまうものだけど
同じ空見つめる君の
横顔を思って、はにかむ
いつか会える日が来たなら
包むように抱きしめて
話しかければ優しい瞳で頷いて
振り返ったら笑っていてほしい
星と星が出会うようにささやかな小さな話だけど
弱く光る心がいつか大きく羽ばたけるように...

指先までの距離
目覚めてゆく世界
誰かの枝の中
駆けてくプロトコル
いつまで待ち続けていても
まだ届かないシナプスが
中枢神経の迷路で
シグナルを持て余している
まわる　自己言及のパラドックスは
私をゼロに引き寄せる...

しゃなり　通り過ぎゆく　彼のひとはよもぎ色の帯
色めかし菖蒲の袖　翻すは百合のようで
縹の色無地を召し　闊歩するはいとうつくし
恋うことさへ赦されぬならば　ただ夢で逢へることを
願ふだけ、あなたへ　（あかつきのけしきを）
ご覧じ入れやう　（独り眺むること）
此程までにも　（思はざりし）
愛しあなたさ...

誘う光が　灯る街を歩く
紺い夜風に　梳かれるように髪が
舞い上がる度　微か香るプワゾン
このまま月に攫われてしまえたら　いいね
愛しい　だから触れてあげない　ずっと
抱きしめるだけで去っていく夜に
満たされても　消えてくれない　すがた
大嫌いなのに
堕ちてみようか　シーツの波に紛れるように泳いだら
...

しゃなり　通り過ぎゆく　彼のひとはよもぎ色の帯
色めかし菖蒲の袖　翻すは百合のようで
縹の色無地を召し　闊歩するはいとうつくし
恋うことさへ赦されぬならば　ただ夢で逢へることを
願ふだけ、あなたへ　（あかつきのけしきを）
ご覧じ入れやう　（独り眺むること）
此程までにも　（思はざりし）
愛しあなたさ...

動かない蜥蜴の背の　柔らかな皮膚を剥いだら
紅い欲が蠢いて　街を飲み込んでしまった
そんなことが在るわけ無いけどさ　仮定してみよう
薔薇から産まれた卵の中に　潜む
あなたに触れる　私の指が
膿んでは　膿んでは　腐るだけ
爪の先から　零れる砂は
青く煌めいて　割れる
硬い皮膚の裏側に　世界が隠れている...

高架線潜った先　赤に塗られてゆく一瞬
群青　足音は近い　横目で睨んで従えてゆくの
うだる熱に零す汗　風が追いついたら一閃
気持ち悪い…解夏の空気　血が滲む程握り潰す
何も寄せ付けない
毒蛾の如く　振りまくだけで
殺そうか
この手にしたものは
今　私へと生まれ変わる
なぞるだけで手に入れた...

誘う光が　灯る街を歩く
紺い夜風に　梳かれるように髪が
舞い上がる度　微か香るプワゾン
このまま月に攫われてしまえたら　いいね
愛しい　だから触れてあげない　ずっと
くちづけるだけで去っていく夜に
つつまれても　消えてくれない　君が
大嫌いなのに
堕ちてみようか　シーツの波に紛れるように泳いだら
人...

（White, soft, i conceal tenderness, like onyx that lurk in sleep.）
（Powder, powder, melt my sense of pain, powder.）
（Your finger look boorish, but if ...