幕間琉河

夏逝き / 初音ミク
或る夏の夕暮れ、蝉の聲が響く
三十六・五度の夏でした
宵混じる、憂、愁い、君の聲が響く
三十六度目の夏でした
今もまだ君の聲が頭の中で哭いている
あの日の言葉を教えてよ僕に
今もまだ君の体温、柔らかな指で触れた頬
部屋に残したまま
夜風が髪を揺らす　赤い瞳が見えた...

おまじない　/　初音ミク
とっておきのおまじないを掛けてあげるから
泡沫のような季節に僕を愛してよ
僕は悪い魔女になってしまった
窓越しの世界では物足りなくなって
飛び出した先で見つけた君の笑顔は
僕には向けられていなかった
とっておきのおまじないを掛けてあげるから
泡沫のような季節に僕を愛してよ
...

ビューティフル・ドリーマー　/　初音ミク
朝靄かかる寝惚けた街
響く警報のモーニングコール
今世紀最大の悪夢が街を呑み込んでしまった
今、すぐに君の手を引き夢中で駆け出すけど
もうどこにも逃げ場などないって悟った
今から私が話す事を聞いて
この世界は全部あなたが作り上げた”夢”だ
%
消えてしまうの...

カンテラ灯して本を読んだ
遠い、遠い、星のこと
息を引き取ったその後も
まだ、まだ、輝いている
朝を追う夜汽車に乗って
あの日の言葉を置き去りにした
430光年愛して欲しい
いつか僕が消えた時君は泣いてくれるのかな
いつか君の記憶からいなくなってしまうのかな
君が息を止めるまでいつまでも光るから...

風が強過ぎてうちのポストが何処かへ飛んで行った / 初音ミク
朝靄かかる寝ぼけた街
響く警報のモーニングコール
今世紀最大の嵐が街を呑み込んでしまった
「今すぐに安全な場所に避難して下さい」なんて
そんな場所一体何処にあるって言うんだ
静まり返ったグラウンド
風に揺られるブランコ
ガタガタ悲鳴を上げ...

スーサイド・マーメイド
瓶に閉じ込めた夏を取り出し飲み込む
跳ねる陽炎と逆上せた青い嵐が遊ぶ
浮き玉覗き込む逆さに映る世界
そこで笑う私の隣の大事な人は
水面に浮かぶ泡の様に波に消えた
声を失うまで叫んだシーサイド マーメイド
夢の中で恋に焦がれてその身溶かす
現の宵 青に飛び込むスーサイド マーメ...