乎々

SILKの服を脱ぎ捨て
向かった街は歓楽街
腐敗を競う店の中から
漂う馨りにPSYCHEDELIC
硝子の雲が消滅したら
赤裸々な裸体拝借
潤滑油は
熟した櫁林檎のJUICE
甘い果実は如何なもの
お高いのは私の躯...

冷たい土の中に眠る
貴方の頬に指を這わす
赤に濡れた唇から漂う
後悔の念は未だ衰えること無く
私は夢を見たから
掴む様にそっと追い掛けるの
人は何故この世に生まれ
生を生(な)してゆくのか
こんなにも儚い蕾で在るならば
花を咲かせる事さえ出来ないのだろう...

絹の帳の向こう
捧ぐ身体は白雪の様
色彩の毛織羽織る貴女
美し麗し瞳甘く濡れ
嗚呼小鳥のやう
小さく啼いては抗う腕
栗ノ花咲き誇りませう
私は貴女に焦がれる身
真つ赤な唇寄せるは 愛玩の髪
繰り結いなぞらふ指先は...

あぶくをたてる
ふらふらしてないで
さっさとしずんで
　
ゆらゆらしてる
あなたはどこにむかうの
このさきは
きけんがいっぱいなのに
　
ひみつのしまは...

.
ねぇずっと　ここまで
貴方の足跡辿って
荒れた道　擦りむいても
立ち上がってきたの
貴方の面影はもう見えずに
足跡は途絶えていった
貴方の居ない褪せた世界でも
私は歩き続けられると言って
この声だけは　この声だけは...

.
貴方の血すらも
甘く匂う波紋
私の影と背の月光の
掛け合う姿に似た
ねぇ 此処に
墜ちては来ないのならば
私の長い髪を引いて
そっと
まどろむ その 愛しい瞼...

.
　　私ハ鬼百合
　　
嗚呼可愛いや
私の小鳥
首に鎖を翼に針を
其の觜に接吻を授けよう
後ろの正面だあれ
あの子が欲しい花一匁
愛し愛しや籠の鳥...

.
あなたを乗せた世界が廻る
光はあなたの影を誘う
わたしを乗せた世界と廻る
月はわたしを影で覆う
　見えなかった？
　　　見えなかった？
密かにこの手
あなた“離さない”の
くるくる踊れ...

少し冷えた春の朝には
ちょっぴりおめかし
まるでビーンズみたいな
恋も添えて
あのコが好きなの…
何故ってね、ほらほら赤い靴
いつの間にかお揃いの
真っ赤なリボン可愛いでしょ
背伸びして大きめの靴
今にも脱げちゃいそう！...