日頃は和風ホラーやファンタジーなどの小説を主に書いています。 ボカロ作詞などはまったくの初心者ですが、まったり頑張らせていただきます。 風景描写、読んでいるときのリズム感などを大事にした言葉を書くように心掛けています。
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君の唄声が静寂(しじま)を揺らす
深く凍る森虚ろな光が射す
仰ぎ見る空は深遠の色
糸のような月が、解(ほど)けていく記憶を暴く
風に移ろう懐かしい笑顔
夢の奥底に封(と)じこめたまま
宛てを失い永遠(とわ)にこの森に惑う
君はいないから
願いの最果てを目指し、僕は彷徨う
君を捜し...最果てのゆめ
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キミの夢を見た
まるで無声映画のように 音もなく 静寂で
ときどき、風の音だけが聴こえていた
キミは変わらず穏やかに笑って
ボクはただ、何度も、何度も、キミの言葉にただうなずいていた
草の海はあの頃から何も変わらずに
ただ、キミだけがもうどこにもいない
今年も花ひらいた桜の下で
ボクは一人、空に向か...桜の夢
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僕は今も両手を伸ばす 月に向かい 歌をうたいながら
君はきっと今もどこか 見果てぬ広い世界の上 生きているんだよね
ああ、この声が君の名前を呼ぶことはもう二度とないのだけれど
ああ、この歌が君の耳に触れることはもう二度とないのだけれど
それでも、あの日触れた指先 そこに灯ったわずかな熱を
それだけは...惑星と砂
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深い草の海 漂うぼく
流れる 流れる 流砂のような星屑
降るようにぼくを見下ろす雲の群生
月は静かな母親のようで
星は届かない恋人のようで
見果てぬ遠い夢は君を想うぼくを残して
サラサラと過ぎていく風のようで
広い緑の波 ぼくを攫う
いつか巡り合う懐かしい町を写して揺れる月影
ぼくを呼ぶ幽かな声 ど...秋月