タグ「鏡音リン」のついた投稿作品一覧(9)
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A
星屑かき集めて 作った色鉛筆は
何の色もなくって ゴミ箱に投げ捨てた。
B
がらんどうの空には
夢なんてなかったろ
絵空事(モノガタリ)の中には
明日(アス)なんてなかったろ
C
パパの背中追って...『倦怠おもちゃ箱-ENNUI Toy BOX-』 ver.4.0
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秋風 靡くは 紅の花
土産に欲した 君に
摘み取りて 手渡すことも
出来ずに 散り過ぎ 枯れるを見送った
浮の 陽炎 陰ろふ 暮れ際
夢と見違えるような 朱色
揺れた 袖の中 儚くも枝を
離れた 手は 時を止め 地に落ちることも
叶わず 常磐に舞う
泣声 溶かして 秋風に乗せ...アキアカネ
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『HollyNight』
響いた鐘の音と共に白い
華が降る 街が眠りに落ちる
静寂に包まれ 時を停めた
月の夜 手紙(コトバ)は虚空に溶けた
時計の針が重なり 告げる
聖夜の天蓋(そら)から六つ星の花が
降った
淡い歌声が耳を掠めて
立ち止まる 影が硝子に映る...「HollyNight」
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(S2')
薔薇色のドレス纏い 貴方を待ってる
(A)
鐘の音で始まる舞踏会
迷宮の中 まるで彷徨うように
噎せ返る花の香に融けてく
脳髄(アタマ)を打ち棄てて踊りながら
嗚呼――――、
朱(あか)い花びらを千切りながら
占う貴方の瞳(め)に映るあの娘(こ)...「Rosella」
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(S2')
五番目の扉開き 「キミ」を追いかけて
(A)
此の手を貫いた薔薇の棘
延びてく華の蔓 思考(ユメ)を喰らって
頭の片隅に創られた
硝子の夢(ユートピア)に反響(こだま)する雑音(オト)が
停まった時計を貫く剣
鉄の格子で鎖されたエレベーター
堕ちてく揺り籠に響くのは...「Fifth-Extended-」
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『あすはきっと晴れ』
見上げた空に星が瞬いていて
君の街を照らし出してる気がしたよ
空にかかった虹が輝いていて
君の家に繋がってる気がしたよ
たとえ今日も明日も 雨が雪が降っても
月の覗く夜 虹は 交互にやってくる
きっと明日は晴れ と 信じながら夢見てる
澄んだ空に歌を乗せ “きっと君のもとへ...「あすはきっと晴れ」
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『蒼イトリ』
深い深い森の奥にずっとずっと続く物語-ハナシ-
聖夜の贈り物に少女は云った 「ワタシ ミチルノ鳥ガホシイノ」
親切な聖者はいないから 少年は一人森の中
空っぽの籠を手に持って
ねぇ何故泣くの ねぇ泣かないで
君が行くから 君は知らない
聞こえない 聴こえない 少年の耳...「蒼イトリ」
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『Kazekoi』
鈍色の篭目の隙間から
覘いた空は紫の闇で
硝子でできたこの瞳には
傍らの灯火さえ 見えない
月のいろ 花のいろ 風のいろ
翼を休めた烏のいろ
わたしは黒く透き通って ゆらゆら
影みたい
遮る光もない紫苑の中では...「Kazekoi」
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『モノクロアウト』
暁の昏い月明かりの中で
夢を観た 舞い堕ちる蒼い蝶を指で弾いて
透き通る 翅を抓まんで引き千切る
ぶちぶちと鼓膜を揺さぶった
背筋を細い爪先が逆撫でしてく
嗚呼,
悦びに震えた声 夢の蝶は君
君の魂-いのち- 吹き消して粉々に砕いて
夢の糸を弾く 竪琴...「モノクロアウト」