最近、物忘れが増えた。
何やっても上手くいかない。
仕事の休憩中も同じ所を行ったり来たり。
横になっても休まらない。
色んな不安が俺を襲う。
周りからの些細な言葉が俺の心を抉る。
夢の中でも仕事をする。
スキャナー持って、案内して、
これが俺の人生か?
起きた瞬間、虚しさが込み上げてくる。
頑張れって言葉も、もはやただの脅しだ。
心の病気を沢山知って、
有識者の言葉を信じて色々試した。
それでも埋められない溝だらけ。
今まで過ごしてきたクソみたいな人生。
それでも俺はここに立ってる。
裏切った奴らを見返したいって想いは、
もうこれくらいで十分だろ?
後悔と憎しみはポケットに閉まって、
明日からまた終わりを待つだけ。
いつも通りに生きるだけ。
何も無いまま大人になった。
何もなし得ないまま死ぬのかと思った。
横を見れば誰もいないし、下を見れば崖っぷち。
見上げるだけで現実を突きつけられたような不快な気持ちになる。
嫉妬というやつだ。
何も無いからこそ、人の努力を知らないからこそ、妬みの感情が生まれる。
みんな大人になったら、他人の為に社会の為に、愛する家族の為に奮闘し、それなりの結果を残す。
自分にできることを一生懸命やり続ける。
どんなハンデを背負っていても、
理不尽な言葉を投げられても、
常に前を向き、走り続けている。
なのに俺は、
歳をとっても、本当の自分を受け入れずにいる。
知ってる音楽が400曲まで増えた。
みんなが奏でるコイツらが俺を支えてくれた。
コイツらに感化されて歌を書きたくなった。
気づけば俺もこんな歳だ。
いつまで経っても惨めなままだ。
逃げたい。
消えたい。
疲れた。
もう生きたくない。
やめようか?
終わろうか?
そんなことばかり考えるのも億劫になった。
だから今日、俺は俺を卒業しようと思う。
俺をここまで育ててくれた人達へ、
今までありがとうございました。
それでは皆さん、さようなら。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

遺書(続き)

閲覧数:87

投稿日:2023/03/07 11:26:37

文字数:819文字

カテゴリ:その他

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