【語り】
―時は平安 木々が生い茂る卯月の日 一年前に恋人を亡くし、一人喪に服す
女が一人
これは雅でありながらも燃えるような恋と共に生きた、一人の女流歌人の物語―
【サビ】
あらざらむ この世のほかの思い出に
いまひとたびのあふこともがな
私はもう 生きていられない
あの世への 思い出に貴方に逢いたいわ
【Aメロ】
どんなに想いを募らせようとも
あの人は決して帰ってこない
私を置いていかないで
ああ 萌える木々が恨めしい
喪に服して早もう一年
橘の花がおくられてきた
鼻をくすぐる素敵な香り
あの人のことを思い出す
【サビ】
薫る香に よそふるよりはほととぎす
聞かばや同じ声やしたると
香りより 私は聞きたい
貴方の声 あの人と同じ声なのかしら?
【Bメロ】
待ち遠しい 彼女の答え
時期が少し遅れたか?
待っていろ すぐに会いに行く
激しく燃える恋の予感
【サビ】
同じ枝に 鳴きつつをしりほととぎす
声は変はらぬものと知らずや
知らないのか?我らは同じ枝で鳴いたんだ
声だって同じに決まっているだろう?
夢よりも儚き世の中を
和泉式部の日記の一部を歌詞にしてみました。
題材としてはかなり良いと思ったのもつかの間、それを文字に表す技術のない自分に嘆く始末。
なんだか続編とか書けそうな雰囲気なので、後を継いでくれる方募集中。
奇跡木はもう力尽きました。
サビとしては和泉式部や敦道親王が実際詠んだ歌を採用。
その次に奇跡木なりの(かなり自分勝手な)現代語訳を歌詞の一部としました。
補足として、橘の花は恋を連想させる花だとか。
ほととぎすは死の国からやってきたと言われていたそうです。
時代背景としては、和泉式部は敦道のお兄さんと恋をしていましたが、その方は亡くなられてしまいます。
悲しみに暮れている時、弟さんの敦道さんが和泉式部に橘の花をおくったそうです。
「兄貴の恋人に手を出したのか!?」
「それに和泉式部は応えちゃったのか!?」
と誤解をなさる方がいらっしゃると思いますが、時代が時代ですからね。
簡単に言ってしまうと、それが礼儀だったようです。
その後大恋愛に発展するのですけれどね^^
全て奇跡木の解釈・説明ですので、詳細を正確に知りたい方は、古典を勉強しましょう。
因みに奇跡木は古典苦手です。
AメロもBメロもよくわからんので、それぞれ一度しか登場してません。
「此処の部分いらねえ」
「もっと付け足したい」
「俺がもっと雰囲気ある歌詞にしてやんよ!」
って方、募集中です。
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