[某所 モニタールーム]
「…おい、誰か…」
ネルがドアを開けて、モニタールームの中を見ると、六人が忙しく動いていた。
「何か…あったのか?」
ネルの問いにテトが答えた。
「いやさ、例のみんなが戦ってる空間がさ、いろいろ大変なんだ。予想よりマイクの攻撃力が高くて…危険メッセージが出まくってるんだ」
「何とかなりそうか?」
「今はね。ただ今後のためにも耐久強化のプログラミングをしているところさ」
「…忙しそうだな」
ネルはため息交じりに言った。実はあの方からの伝言が来ているのだが…今伝える状況ではなさそうだ。
仕方なく、ネルはあの方に言われたものを取りに行くことにする。面倒なので誰かに押し付けようとしたが…皆そんな状態ではなさそうだった。
[某所 あの方の部屋]
ノックもせずにネルはドアを開け、中に入る。あの方、というのはこのゲームの首謀者であり、一応ネルより上の立場、という事にはなる。
ネルがそのまま入ったのは、あの方が今ここにいないことを知っているからだ。
「えっと…入って左の棚の…」
口で確認しつつ、ネルは指示されたものを探す。首謀者の部屋なのだからいかにも社長室のような部屋を想像するだろうが…なぜかここは物置に等しい場所だ。
「…これね」
大きな段ボール箱。ネルは棚からそれを出した。
「結構…重いわね…」
本来ネルはこんな面倒な仕事をする質ではないが、今は話が別。
「君たちの時代が来るんだ」
あの方はそう言っていた。そう。だから頑張れる。
段ボール箱を一気に持ち上げ、歩く。だが一瞬ふらついて、棚に盛大にぶつかってしまった。
棚からほこりや小物が一気に落ちてきた
「ああ、もう…」
ネルはいったん段ボール箱を置き、頭などについたほこりを払う。
不意に、ネルは気づいた。
棚から、妙にきれいにまとまっていて、そして上質な紙でできた冊子が落ちていた。この薄暗く薄汚い部屋にはそぐわないものだ。
ネルはそれを拾って読んでみた。
そこに書かれていたのは、恐ろしい、陰謀。
BATTLELOID「STAGE3.5」
詳細はBATTLELOID「BEFORE GAME」を参照してください
ネルは、見てしまった。
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Staying
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