#10「心の傷と目の前の笑顔」
週があけて、月曜日……
当然、まだ一昨日の出来事は、私の心に突き刺さっている……
私は家の中では、具合が悪いとか、眠いとか、適当に理由をつけて、アイツとは会わないように昨日は過ごした……
とてもじゃないが、今は会えない……
そして、今日もアイツが起きる前に家を出た
登校する時間まではまだまだあるが、それでもアイツと会うよりはマシだ……
私はコンビニに立ち寄り、雑誌を手に取る
正直、ヒマだ……
まだ学校は開いてもいない……
開いたら、すぐにでも入って、誰もいない教室で優越感に浸るんだーくらいに思っている
そんなツマラナイことを考える
手に取っている雑誌もツマラナイ
私の人生もツマラナイ
もう……いっそのこと……
いや、よそう……
でも、今、誰かをかばって、誰かの代わりにっていうなら、考えなくもない
学校が開く時間……
私は全校生徒の中で一番初めに校舎に入る
まだ、みんなが集まってくるまで1時間以上もあるので、引き続き一人
私は誰もいない廊下を歩き、誰もいない教室へと行く
まるで世界中の人がいなくなって、私一人だけになってしまったかのような錯覚
むしろ、いまなら、それは大歓迎かな?なんて、馬鹿なことを考える
やることがない……
学校に来たって、一人じゃ、結局、ヒマなのだ
明日からは、遅刻してもいいから、アイツが家を出てから、家を出よう
私はそんなことを考えながら座った…………グミの席に
ここでいつもグミが勉強している
ここからいつも私に向かって手を振ってくれる
私はそのまま机に突っ伏した
「はぁ……私、だめだなぁ」
やることが他にない私は、そのまま目を閉じた
「……ん?………ちゃん?…………リンちゃん!」
「ふぁ?」
私は名前を呼ばれて、寝ぼけ眼で顔を上げる
すると目の前で、グミが心配そうに私をみている
時計は10分ほどしか進んでいない
「リンちゃん?どうして私の席で寝ているの?具合わるい?」
グミはいつもと変わらない様子で、私のおでこに手を伸ばす
私は反射的にそれをパチンとはじく
「え……あ、ご、ごめん……」
グミが手を引っ込めて、しょぼんとして謝った
「あ……いや……私の方こそ、ごめん。つい、反射的に……」
私は自分で今、何をしたのかを把握して謝る
「リ、リンちゃん、今日は早いね?どうしたの?」
私の行動が「つい」だったのを知ると、グミの顔がいつもと変わらない笑顔になって私に向けられた
「……えっと、たまたまかな?」
私は苦笑いでそう答えた
どうせ明日からは遅刻するんだ……たまたまで間違いないはず
「そうなんだ?私、いつもこの時間に来てて、いつも誰もいないから、今日はびっくりしちゃった」
にこにこと笑うグミは、今日も可愛い
……しかし、それと同時におとといのグミの行動が、脳裏によぎる
私の中でこんなグミに憎悪といってもいいものがあるのは事実……
「あ!そうだ!」
その時、グミがポンと手をたたいた
そして、少しモジモジとしだす
「……あのね、リンちゃん。私ね……その……一昨日ね……」
このグミの反応でピンときた
そこで私はグミの言葉をさえぎって、言葉を発した
「ねぇ、グミ……ここじゃなくって、誰も来ない部室にいこっか?」
出来るだけ……いつも通りの笑顔で……
コメント1
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イズミ草
ご意見・ご感想
おお!!
待ってました!!
切ない……ほぉぉ……切ない……
2014/01/26 20:23:35
しるる
待っててくれたんですねぇ(´;ω;)
リンちゃんは大人な気がする
けど、別にグミちゃんが子供ということではなく
2014/01/28 20:40:57