見てごらん
この薄い萌黄色
見っとも無いでしょう
水草に隠れてどうしようっていうの?

夕焼けが伸びる空の下
大きな手が太い棒で刺したの
きれいな紅緋色から竹色にしようとした
けれど夕焼けのなかで薄まった色は
出来損ないの薄萌黄色
どうせなら
あの空のような色にしてくれれば良かったのに


戦うわけでも
謳うわけでもなく
ただ 愛でられるだけの存在
ならば 精々讃えてよ
綺麗な言葉で呼びかけてくれたっていいじゃない



ごらんなさい
その透明な袋
下げて歩くというのね
ゆらゆらりゆらゆら 万華鏡

夕焼け小焼けの空の下
狭い空間が日差しを遮ったの
引き立つ常盤色の側で優雅に舞うの
けれどきらきら光る中でこの身は
出来損ないの薄萌黄色
あこがれるわ
反射した光のような支子色になりたかったの


争うためでなく
幸を請うでもなく
ただ 揺らぐだけの生き物
さぞかし 美しいのだろうと
酷いことを申したって構いやしないのだけど

武器をもつ手も
罵倒する口も
ねえ 幸せすらあげられない存在
せめて ゆとりを捧げます
刹那でも言葉なく見つめてやってくださいな
出来損ないでも揺らぐ尾ひれがあります


どうか
涙で水を埋めないで
この身を見初めたあなたの涙はしょっぱすぎます

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

キンギョソウ

金魚草、草なのか想なのか…
それとも添うなのか。
争でなければ、お好きな文字を如何?

閲覧数:33

投稿日:2009/06/30 02:48:28

文字数:542文字

カテゴリ:歌詞

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