うぎゃあぁ、うぎゃあああ!!!!!
―イラマテクウトリ様、大変です!「再生のみなもと」が地球で覚醒しました!!
―何…?!あれはまだ覚醒してはならない。それ以前に、今の地球にいては意味が無い!!だれだ??! 「再生のみなもと」に魂を吹き込んだのは?!
―すまん、わしじゃ。急いでてのう、つまずいて「再生のみなもと」が封印されているガラスケースを割 ってしまってんじゃ。つまずいたひょうしだと思うんじゃが、手に持っていた魂が滑り落ちてねぇ。 「再生のみなもと」が覚醒し、命を持ったから、地球に送り出されてしまったわけよ!ふぉっふぉっふ ぉっ!!
―…ウェウェテオトル……お前か!大変なことを仕出かしたのに何を笑ってるかっ?!もぉ―!!!どー すれば………。
―五月蝿いぞ!イラマテクウトリ、ウェウェテオトル!
―アヌビス…!
―アヌビス、勘違いしないでくれ。五月蝿いのはイラマテクウトリだけじゃ。
―全く何事だ?死者が魂を癒してるっていうのに…!失礼ではないか?!
―アヌビス…聞いてくれ!ウェウェテオトルが「再生のみなもと」に魂を吹き込んだんだ!!!
―…。
……。
………。ウェウェテオトル…。またお前か…?
―“また”ではないぞ?前は“吹き込みそうになった”だけじゃ!ふぉっふぉっふぉっ!
―もう分かった…から、それ以上は言うな。頭痛が…!何でこいつらは、いつもいつも…!!!まあ、い い。「再生のみなもと」は、我と部下で連れ戻してこよう。おい、クロノス!
―ん、何だ?
―「再生のみなもと」が覚醒してから、地球ではどのくらいたった?
―11年だけど…それが何か?
―いや…ありがたい。よし、おまえらは、このことをゼウス様に伝えるんだ。
―え?
―ほむ?
―…は?当たり前だろ。でないと、あとでどんな罰が下るか…。早いほうがいいぞ?
―チッ…分かったよ!行くぞウェウェテオトル。ウェウェテオトル?………イナイ?!!
―ククク…本当に逃げ足だけは速いな…、頼んだぞ。
―えぇ。…えぇ゛っ??!!そんなあー!!
********
「リン!早く起きなさい、レンも!!」
「んぁ~…メシどこぉ~」
「メシ……は…食卓の上…(いつからメシなんて言うように…?)。レン!!起きないと学校
遅刻するわよ??!!!あなた?!青い髪に牛乳が…って、コーンフレークに顔を突っ込む旦那がどこにいますか?!!!」
「モシャモゴ…」
え…?
「リン!!!!!それ、母さんのブラ!……きゃっ!レン?!!足に齧り付かないでー!!も―――――――――!みんな起きて~!!
「あれぇー、レン、どーしたの?耳なんて塞いじゃって」
バスの隣に座ってるのは双子の姉のリン。
「ぁぁ、これ?さっき、俺が起きないからって母さんが耳を摘み上げたあげく、大声で怒鳴ったから脳内がムンクのように…?あれ…」
どうしよう。何を言ってるのかすら分からなく…。
「まぁ~た、メイコさんに怒られたのー?」
ウ゛っ!この声は…!!
ゆっくき後ろを振り返ると…、
「チャオ~っす!!」
出た。
「“出た”は、無くね?」
「勝手に人の心を読むな。プライバシーの侵害だ」
初音ミクオ。俺のクラスの宇宙人(?)委員長だ。
「おい!宇宙人は無いだろ?!!」
「だから読むなって!」
超大金持ちで、こいつの言ったことは絶対服従。嫌なヤローだぜ。
だからって、嫌なヤローはこいつ一人じゃない。
「ハロー!Tiger’s children!ご機嫌はいかがぁ?」
出た。
「“出た”は無いでしょう?」
「…双子そろって俺に恨みでもあんのか?!」
初音ミク。俺のクラスの魔人(?)副委員長だ。
「Tiger’s children」ってのは、クラスの人たちが俺とリンにつけたあだ名だ。
トラ並みじゃないけど足はズバ抜けて速いし、何よりも、威勢がいいのが理由らしい。
髪の毛は黄色寄りの金なのに何故ライオンじゃないかって?そんなの俺に聞かないでくれ。
「恨み?」
「そんなの無いよ~?ただ、キミ達だけ言いなりにならないからさ?フフッ」
これからは、緑髪の双子=devilish twins とでも呼ぼう…。
********
「今日のテスト、簡単だったねー!」
はぁ?なに言ってんだ?リンは。
「レンくぅ~ん…顔がシワンシワンだよ~?」
「テチト、やばかったんのかしらン?」
くっ…devilish twinsめ…!!!
「わー、スゴーイ!レン、顔がめっちゃ引きつってるよ??」
うっさいわ、天然。
「あっ、私たち反対側だわ。じゃ~ね~トラの子達~!!」
「おう。行け。そして、もうその面見せんな」
「も~、そんなに冷たくしないでぇ~~!」
そう言ってミクオが頬に人差し指を突き立ててきた。
「――――――――――――――?!!!」
オエ―――!!!気色ワリー!!
「リン…」
「んー、何―?真っ青だよー??」
「だから先に帰ってて。少し休んでから行くから…」
「うん、分かった!」
満面の笑みで走ってゆくリン。なんか……ムナシイ…。
「んん―――――――――!!!」
?…リンの声!!
「―――っ!」
え…、声が出ない!金縛り?!
「ん―――――――っ!!」
リンは、ハンカチで口を押さえられてるから声を出せない。黒いスーツを身にまとった大人たちが、リンを抱き上げ、車に乗せて…去っていった。
目の前で。
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-----------...ネバーランドから帰ったウェンディが気づいたこと【歌詞】
じょるじん
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