深い深い、森の奥に一人の村娘が迷い込んでしまったようです。
鬱蒼と生い茂った木々をくぐり抜けると、洋館が現れました。
「……こんなところに洋館だなんてあったかなぁ?」
洋館は木々が生い茂っている森であるにもかかわらず、まるでつい先程に出来たばかりの新しさだった。
村娘は、洋館の入口までたどり着くと、ふぅと一息ついて、ドアをノックした。
「誰か……! 誰かいませんか……?」
≪Twilight ∞ nighT【自己解釈】 1≫
返事は待ち構えていたかのように、直ぐにやって来た。
「……どうかしましたか?」
スーツを着込んだ紫色の髪の男はどうやらこの洋館に務める執事のようだった。
「あ、あの……」
――実は迷ってしまって。
と、言う前に。
「こんな夜更けにお一人ですか?」
執事の言葉に、村娘は頷く。
「どーしたの?」
甘だるい声が聞こえたので、村娘はそちらの方を向くと一人のメイドがいた。メイドは笑って、頷く。
「……こんなところで、立ち話はダメよ。さぁさぁ、どうぞ中に入ってお茶でもどうぞ。外は寒いし♪」
「Welcome!! Welcome!!」
メイドの隣には二つの人形があった。しかし、あまりにも人間すぎて間違えてしまうほどの精巧さだった。それぞれ女の子と男の子が一人づつ。
「……外は暗いからね」
「暗いから危険すぎるわ~」
人が続々と出てくる。おそらく奥方とお嬢様だろうか。続いて話す。
「そうだね。……夜が明けるまでここに居てはどうかな?」
最終的に主人まで出てきた。
(……まるで私がここに来るのを待ち構えていたかのような……)
村娘はそんなことを考えてしまうほど、
『おかしい』。
普通ならば、有り得ない。
主人も奥方もお嬢様も玄関に“偶然”集合している?
そんなこと、有り得ない。
メイドと、執事だけ“ならば”有り得るのに――。
「……ネェネェドウシタノ?」
少年人形がケタケタと笑いながら、村娘の手を引っ張って、村娘は我に返った。
「……な、なんでもないよ」
「ソウナノ?」
「そ、そうだよ」
(なんか不気味だ)
村娘は少しだけ顔を顰めた。
「……なら、歌って踊って歓迎しましょう!」
「そうだな!」
「そうですね」
「ソウダネ~!」
「そうしましょう」
「やっほーい」
「いえーい」
奥方の鶴の一声で、全員が肯定を示す。二人ほどやる気のない返事があるのは、恐らく気のせいだろう。
村娘は、もうどうでもよくなった。今から村に戻るのも危険だろう――と考えたからだ。
そして、村娘を含めた八人が洋館の奥へと歩いていった。
つづく。
Twilight ∞ nighT【自己解釈】 1
『Happy End』はどこにある――?
本家様:http://www.nicovideo.jp/watch/sm20081073
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