ぽつ、ぽつ、
また今日も雨だ
梅雨真っ盛りのこの時期、逆に晴れてるほうが少ないのかもしれない
”コウコウセイ”になって二ヶ月
楽しかった”日常”が”思い出”になって三ヶ月
まだ、さみしくて
もうあの学校の門をダサい制服で通ることはない
それくらい、知ってる
でも、最後の日に忘れた忘れ物は、大きすぎて
君が好きでした
それさえ言えなくて。
結局、君はあの日もいつもの笑顔で笑いかけてくれただけだった
時が経つと恋心は薄れるらしいね
本当にそのとおりだ
こんなふうにしか人を好きになれなくて
そんな浅はかな、一時的な薄れるような想いを恋と呼んで
あぁもう、
嫌だ。
束になって、嫌な気持ちがのしかかる
いっそのことこの傘を閉じてしまおうか
大嫌いだ、こんなの。
『邪魔、どいて』
『余計なことすんな』
『さっさと動いてよ』
”ーーートロいんだよ”
幾つもの罵声を浴びて、
愛のない冷たい意味のない言葉を浴びて、
身も心も、疲れてしまった。
恋なんて言葉も忘れてしまった。
暖かい温もりのあった生活は色褪せ、酷く滲んだ冷たい何かに。
冷たい何かは、私の心の奥に。
もう、みんな忘れてしまったんだろう
私とかいう存在を。
君も、きっと。
愛が目の前から消えて絶望に
絶望が目の前に現れて失望に
傷つけられた心は緩やかに笑い方を忘れていく
キョウハナンガツナンニチダッケ
ソンナノカンケイナイカ
あぁ、今君はどこかで笑顔でいるかな。
そんなことをぼんやりと考える
帰路には誰もいない
まっくらの道
一度くらい、声をあげて泣いてもいいかもしれない
もう何も知らない
恥ずかしいとか嫌だとか全部
「うっっ……うぅっっっ…うわあぁぁあぁぁぁぁあぁあぁぁ………!!」
どうせ人なんていないんだ
暗い空間に独りだ
ならもういいじゃないか
嫌になったんだよ
全部、全部
大きく息を吸う
空気が不味い
きっとソレには汚い欲望とか馬鹿みたいなエゴの塊が溶け込んだ人間の吐息でも入ってるんだろう
汚い、汚い
すぐに気持ち悪くなってその場に座りこんでみる
もう、動きたくない
雨に混じって涙が溶けていく
足元をゆっくりと流れる
濡れた制服に顔をうずめる
もう、誰もこないで
誰も私に近寄らないで
時間はすでに6:00を回った
そろそろ帰らないと心配されるかもしれない
立ち上がる
また歩かなきゃ
まだ生きなきゃ
〔ピロロロロロロロロロ……〕
電話だ
誰だろう
〔 着信 : 蓮 〕
「もしもし?」
『あ、めぐ?久しぶり!俺だよ俺!蓮!』
「一瞬詐欺かと」
『ちょっ、ひどくね!?詐欺とか!?』
「嘘嘘。で、なんかあったの?」
『なんかって、今日お前の誕生日じゃん。』
「え……」
あぁ、そういえばそうだったかもしれない。
『いつも相談とか乗ったりしてくれてありがとな、誕生日おめでとう!これからもよろしく』
覚えててくれたんだ……
思わずまた引っ込んだ水滴が溢れそうだ
「…ありがと」
『ごめん、今なんて言った?』
「なんでもない」
『なんでもないって逆に気になるんだけど!?』
「…ばーか」
〔ブチッ〕
〔プー、プー、プー………〕
ばか。
また、借りが増えた。
もう周りは暗い
もう一回傘をさす
…そういうところが、好きだったんだよ。
ばか。
あたたかい涙が途端にぽろぽろと流れおちていく
それを隠すように、雨の音はますます強くなっていくだけだった
【Gumi誕】 rainy-
グミ誕です
どうしてこうなった←
あ、もちろんフィクションですよこれ←
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