ちっちゃな希望がぷつんと切れて
青に染まる僕は宙に舞ってる
ふわり浮かぶ幽体
ここに僕はもういない
透けた手足は少し揺らいでいた
ただもっと遠くへ
そうただもっと遠くへ
もう死ねないちっぽけな僕のひとり旅さ
あぁ、世界はいつもとほんの少し違くて
心の奥底 忘れていた思い出が
僕の前で宙に浮かんでいる
「今さら…」だなんて
そんな想いより先走る 淡い懐かしさ
追いかけたくて 僕は宙を舞う
どうして忘れてたんだろう
あのときの夏の小さな記憶
あの路地裏も あの駄菓子屋も
本当はずっと
生きていたかったことも
あぁ、世界はいつしか悪役を演じていて
ただ、僕らを主人公にしたいからなんだと分かったんだ
僕らは飛び出す透明な泡みたいに
今に弾けてしまう恐怖を閉じ込めて
この世界を凛と生きている
今さら生きる希望を見つけて寂しくなった
途端消えだした 僕の体と記憶が宙に舞う
ぼんやりな脳で布団をどかす
心だけが今も宙に舞ってる
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