あらすじ
ついに、緑の国を滅ぼし、緑のアイツを殺した俺。アイツを殺す前、俺はアイツの最後の願いでキスをしてしまった。どうして、だろう。涙が止まらない。


第八話

涙は、一向に止まらなかった。

別に、悲しいとかじゃない。

寂しいとかでもない。

だって、俺はリンを選んでリンのためにやったんだから。

大粒の涙は、一向に落ち続ける。

夜が更けて、俺は帰ろうとまた歩きだす。

リンの前で、なんか泣いてたまるか。

だって、かっこわりぃじゃねーか

でも、涙は止まらない。

止まれよ。涙。止まれって言ってんだろ!

俺は、無理矢理涙を止めると城に入る。

「レン!おかえり!!」

リンが嬉しそうに、駆け寄ってくる。

「あぁ。」

俺は、適当に返事をして部屋に戻ろうとする。

「ねぇ、レン。殺ったの?」

俺は、その言葉であの出来事を思い出す。

「あぁ。殺った。」

俺は、そう言って部屋に入って行く。

その場にしゃがみ込むと、涙が蘇る。

声を押し殺して泣く俺。


なぁ…リン。

これで、幸せか?


俺は、何度も頭の中のリンに話かける。


なぁ…リン。

なぁ…リン。

なぁ…


―――次の日

「おっはよ!レン!」

寝ている俺の上に、ダイブしてくるリン。

「おはよう。」

俺は、冷たくそう言い放つと洗面所に向かう。

「ねぇねぇ、昨日買ったお菓子一緒に食べよ。」

「あぁ。」

俺の後をしつこく、ついてくるリン。

「今日は、ヴァイオリン一緒に弾こ?」

「あぁ。」

「今日は、二人でゆっくり出来るよね!」

「あぁ。」

俺が、顔を洗ってる間も話かけてくるリン。

「ねぇ、来週隣町のお菓子やさんに…「なんなんだよ、さっきから。うるせーよっ!!」

「レン?」

こんなに好きなのに、なんで俺は攻めちゃうんだろ。

「もう、ほっといてくれよッッ!!」

俺は、リンにそう怒鳴りつけて部屋にこもる。

リンは、その場にしゃがみ込んでいた。

「レン…」

そう呟くと、リンはうずくまって泣き出す。


もう、なにやってんだ俺は…。

アイツが死んだのだって、リンのせいじゃない。

俺が終止符を打つために、殺したんだ。


リン…ごめんな…。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

携帯小説 ドSな召使様 第八話

何人よんでるのかなぁ(^o^;

閲覧数:467

投稿日:2009/05/22 18:21:27

文字数:945文字

カテゴリ:小説

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