「始めよう」呟いた言葉が揺れて
自己暗示に崩れた少年の世界
笑えるレベルだ この複雑な構造は
そもそもの話 夢なんて見ちゃいないさ

ぼくたちは知恵をつけた 簡単なことで
仮初めのお遊びはここらで終わり
最高難度のこの奪還計画は
どうやら見通し一つ立たないようだな あぁ

夕焼け 風はやけに凪いでた
負い目は 焦りをさらに呼んで
「泣き虫」伝う涙なんて
拭き払って前だけを見た

急げと走る少年達 時間は残りわずかだ 進め
歩道橋 情報は伝わる あいつの覚醒を阻止しろ

薄暗い意識を抜け 掴めない希望の先へ
叶わない思惑とか 諦められない君のこと
忌まわしい高さを見て 眠ったその身体を投げた
ルールのない存在には 重さ一つさえ感じずに

借りは返したと安堵した彼を
容易く裏切る

あぁ、あいつが今 目を覚ます

「ごめんなさい」と誰かの言葉が揺れて
乗っ取られた身体じゃ 話にならない
取り戻した笑顔は奪われないと 概念限りのペンダントを握って

疑え 何がどうなってる? ゆらりと立ち上がった冷たさは
冷や汗 背中を流れていく こんなの馬鹿げた話だ
焦点の合わない瞳が 次第に怪しい光を帯びて
くだらない 夢の統制主は 口元を歪めた

皮肉げに眩む世界 目覚めきった奴の背後には
逃げのびたはずの悪夢 再現されてく惨状が
固まった景色の中 目の前の悪魔の姿が消えた
奪われてしまうそれを ただ立ち尽くして見てるだけ

間に合わなかった終わらせる希望と
遅れてしまった少年の

(絶望の時間だ)

目を疑う光景 部屋は夕日に染まって
ベッドの上の彼もまた染まった
「――ぼくにも、笑顔を頂戴?」
寄せられた身体は 目の前に迫って
くらり 揺らぐ情景 触れられた唇で
願っていたことは悪意に染まった
真っ白な頭で 何も考えられない
陽が落ちていく

少女は軽く息を吐いた
「ここはさ 夢の中じゃないからさ」
お膳立てされた遊び場で
どうにも癪な話だろ
それならもっと遊ぼうかと
車道で憎らしげな声がした 無邪気にその手を振ったのは
全ての元凶だ

薄暗い意識の中 駆け出して怒声を上げた
フラッシュバックしていく後悔とか 手出しはさせない 君のこと
いきなり足を掬われて アスファルトに叩きつけられる
遠くで弾かれた眼鏡が 宙に浮いたのを眺めてた

悲しげな顔で「悪い」とこぼした
エラーも効かない存在が
目を細めてた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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【歌詞】ドリーマーズノイズ

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投稿日:2013/07/30 23:21:29

文字数:1,012文字

カテゴリ:歌詞

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