空から人が落ちてくるなんて非現実…僕達は、到底信じられなかった。
僕は派音リアン、普通の村に住む、とある一族の末裔(らしい)。
村や街は、魔物の寄り付かないような場所にあるけど、街から街へ、村から村への道中は、魔物に会う事が多く、小さい子供は村の管理範囲の外へ出るのを禁止されていた。
でも、僕と妹が村の管理範囲の外へ行く事を禁止されているのは、僕達の中に流れている血が原因だった。
これは、僕達が、自分の事について知ろうとする物語。
自分の事について、何も知らなかった事に絶望するだけの物語。
「リアン、まだまだ甘いぞっ!」
「はあぁっ!」
僕の父さんは、腕の良い剣士。僕は、毎日父さんの剣術を学び、時々父さんと剣を交える。
母さんは「男の人って、何考えてるのか分からないわ」と言ってるけど、それでも僕と父さんの剣術を見ていると、とても嬉しそうな顔をしていた。
「…うわぁっ!」
気合を入れて持っていた練習用の剣が重く、僕は力が緩み、剣に振り回されて転んでしまった。
「まったく、何故そんな重い物にしようとした…大剣をつかうならもっと軽い物にしろと言っていたのに」
父さんは自分の剣を一旦置いて、僕の元へ駆け寄った。
まるで本当の家族みたいだと、僕は思っていた。
僕と妹は、この親とは本当の家族ではなかった。
孤児の僕らを父さんと母さんが拾ってくれたのだ。
今では、本当の家族みたいで、義理の家族というのは、関係ないと思って居る。
「だってさ、強くなるにはきつい事にも耐えなきゃ男じゃないって、父さんが言ったんだろぉ…」
「それは…まあ、言ったがな…」
「あ、リアン、あなた~」
母さんが僕達の所へやってきた。この時間帯は母さんは妹…ユウカと夕飯を作っているはずだけど…?
「あれ?母さん。ユウカは?」
「それがね。裏山の花畑に行くって言ってから帰ってこないのよ。あそこ、夜空がとても綺麗であけど…夜になると魔物がでるから心配でね。リアン、悪いけど…迎えにいってくれないかしら?」
「まあ…いいけど…」
僕は、裏山までユウカを迎えに行く事になった。
ユウカは、元気な少女(らしい)。僕と要る時は、ユウカは全く喋らないからそれが本当なのかは分からない。
だから、僕達兄妹は仲が悪いと思われて居る(実際ユウカは僕の事を嫌いでは無いらしい)。
「たまには、魔物を戦ってみるのもいいか…。じゃあ今から言ってきまs「ああリアンちょっと待って」何?母さん」
行こうとする僕を母さんが引き止めて、僕に何かを渡した。
「これは…」
「行くのなら、これくらい持っていきなさい。回復薬と解毒薬よ」
僕は、それを受け取るとバッグの中に入れた。
「あと、今月のお小遣いね。ユウカ捜索の分も入れてあるからね」
母さんはそう言って僕に金の袋を渡した。
「う、うん…」
「じゃあ、今度こそいってらっしゃ~い」
母さんが手を振って僕を見送った。
空はもう、暗かった。
この空から、人が振ってくるなんて、ユウカが…彼女達と僕を引き合わせるなんて、思いもしなかったけど。
続く
ボカロ亜種RPG 第一話「僕」
っていう事で始まりましたwww
えっと…ぶっちゃけリアン君これでいいのか…。
きなつさん、リアン君これでよかったですか…?
次回はユウカちゃん登場&ヒロイン登場です!
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