火蛇悋気


虚言(うそ)を寄越しなさんな 言い訳ばかりの
文を引き裂いても心は暴れる

恋は蜉蝣の如き命
紅い綴り紐を通す手 止めた

寒い冬を越せない 私は
土に抱かれ眠ろう 厭世…

墨流しの夜 潜む三十日月(みそかづき)
遂げぬ想い纏って
鳴かぬ蛍が身を焦がす
煙(けむ)に巻かれて息を止めるだけ


つまらぬ下世話な流言(うわさ)に飽いた
夜闇が手招き四辻へと誘う

波打つ水鏡を覗けば
映り込むその姿 『 真蛇 』

夜の静寂(しじま) 劈(つんざ)く鵺の声
千切った文燃やし
昇る煙は鬼狼煙(おにのろし)
丑三つ時に百鬼

散らす木の葉は濡れ紅葉
紅ク紅ク染まって
燃える相貌 この愛は
山一面を焼いた


墨流しの夜 潜む三十日月
遂げぬ想い纏って
鳴かぬ蛍が身を焦がし
その身 業火を喚ぶ

月も照らさぬ惨劇を
諌める涙雨
どこにも帰る場所も無い
私はもう醜い化け物


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かじゃらっき


うそをよこしなさんな いいわけばかりの
ふみをひきさいてもこころはあばれる

こいはかげろうのごときいのち
あかいつづりひもをとおすて とめた

さむいふゆをこせない わたしは
つちにいだかれねむろう えんせい…

すみながしのよ ひそむみそかづき
とげぬおもいまとって
なかぬほたるがみをこがす
けむにまかれていきをとめるだけ


つまらぬげせわなうわさにあいた
よやみがてまねきよつつじへとさそう

なみうつみずかがみをのぞけば
うつりこむそのすがた しんじゃ

よるのしじま つんざくぬえのこえ
ちぎったふみもやし
のぼるけむりはおにのろし
うしみつどきにひゃっき

ちらすこのははぬれもみじ
あかくあかくそまって
もえるそうぼう このあいは
やまいちめんをやいた


すみながしのよ ひそむみそかづき
とげぬおもいまとって
なかぬほたるがみをこがし
そのみ ごうかをよぶ

つきもてらさぬさんげきを
いさめるなみだあめ
どこにもかえるばしょもない
わたしはもうみにくいばけもの

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

火蛇悋気

虚客さんの【歌詞募集】重音テトオリジナル和風ロック 11/18〆切への応募作です。

http://piapro.jp/t/xcFn

@歌詞について
なんか色々ググりながら作りました。
土台は道成寺のお話で、嫉妬に狂った女の復讐劇的なイメージ(=u=)
般若の上位(?)にあたる真蛇の面ってのを今回初めて見ました。
っていうか般若って女の人なんだという発見w

三十日月は名前の通り三十日目の月でほぼ見えないそう。
悋気は男女関係での嫉妬心(主に女性)とのこと。
ちなみに鬼狼煙、火蛇悋気は造語ですw

閲覧数:326

投稿日:2015/11/17 04:19:35

文字数:879文字

カテゴリ:歌詞

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