――とてしゃん 鈴を 打ち鳴らせ
 ――お次は何処ぞ お仲間いたか
 ―― 一人は寂し 共に参ろか
 ――終わらず の旅 廻り往く



 わたしの人形は よい人形

 お山の神様 見初められ
 “お里が恋し”と泣いていた
 緑のお目々の可愛いコ

 私の人形は 戻らない



 わたしの人形は よい人形

 合わせ鏡の両側で
 よく似たお声で 囀った
 黄色い小鳥は捕まった

 わたしの人形は 何処行った?



 ――とてしゃん 鈴を 打ち鳴らせ
 ――手の鳴る方へ 此方の方へ
 ――囁く風が 導き着くは
 ――黄昏、夜明け 遠い国



 わたしの人形は よい人形

 白粉、簪 飾り立て
 影すら眠らぬ 街へ行く
 嘯き 愛でたし 赤い蝶

 わたしの人形は 隠された



 わたしの人形は よい人形

 絡操 傀儡 糸引かれ
 硝子の心は、もう空ろ
 青いお空は 閉ざされた
 
 わたしの人形は 潰された



 ――手拍子 鐘を 響かせろ
 ――何時の間にやら 何方も居らぬ
 ――またも一人か かなしいものよ
 ――お次は何処ぞ さあ、いこう 



 ―――――*―――――*―――――*―――――*―――――



 ――とてしゃん すずを うちならせ /4+3+5
 ――おつぎはどこぞ おなかまいたか /7+7
 ――ひとりはさびし ともにまいろか /7+7
 ――おわらず のたび めぐりゆく /4+3+5



 わたしのにん(ぎょ)うは よいにん(ぎょ)う /9+6

 おやまの かみさま みそめられ /4+4+5
 おさとが こいしと ないていた /4+4+5
 みどりの おめめの かわいいこ /4+4+5

 わたしのにん(ぎょ)うは もどらない /9+5



 わたしのにん(ぎょ)うは よいにん(ぎょ)う /9+6

 ◎あわせ かがみの (りょ)うがわで /4+4+5
 よくにた おこえで さえずった /4+4+5
 きいろい ことりは つかまった /4+4+5

 わたしのにん(ぎょ)うは どこいった /9+5



 ――とて(しゃ)ん すずを うちならせ /4+3+5
 ――てのなるほうへ こちらのほうへ /7+7
 ――ささやくかぜが みちびきつくは /7+7
 ――たそがれ よあけ とおいくに /4+3+5



 わたしのにん(ぎょ)うは よいにん(ぎょ)う /9+6

 おしろい かんざし かざりたて /4+4+5
 かげすら ぬむらぬ まちへいく /4+4+5
 うそぶき めでたし あかい(ちょ)う /4+4+5

 わたしのにん(ぎょ)うは かくされた /8+5



 わたしのにん(ぎょ)うは よいにん(ぎょ)う /9+6

 からくり かいらい いとひかれ /4+4+5
 がらすの こころは もううつろ /4+4+5
 ◎あおい おそらは とざされた /4+4+5
 
 わたしのにん(ぎょ)うは つぶされた /9+5


 ――て(びょ)うし かねを ひびかせろ /4+3+5
 ――いつのまにやら どなたもおらぬ /7+7
 ――またもひとりか かなしいものよ /7+7
 ――おつぎは どこぞ さあいこう /4+3+5 


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

わたしのにんぎょう

 和風というか、童歌風を目指しましたが……目標は達成されませんでした orz

 色々と説明不足過ぎて、題名と内容が一致していません。えぇ、いつものことですが……(うω;)


・最後の三行目、「またも一人か かなしいものよ」の「かなしい」は、“哀しい”か“悲しい”か“愛しい”(この場合、次の「もの」が「者」になります)か決め兼ねて、結局ひらがなのままで;; 
・◎は字足らずの箇所です。


閲覧数:95

投稿日:2009/12/02 22:19:17

文字数:1,363文字

カテゴリ:歌詞

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