私がカイトさんから聞いた説明を簡潔にまとめると。
なんと『セカイ』は消えてしまったらしい。
「でも、世界が消えたのなら、今私たちがいるここは何なんですか?」
「何と言われても…。まぁ一度消えた後の世界だから…『新世界』とかそういうことになるのかなぁ?」
首を傾げながらカイトさんが言った言葉に、私は思わず吹き出した。
「しっ、新世界って…!なんかだかそう言うと急に胡散臭いですよ?」
「ははっ、俺も言いながらそう思ったよ」
そうやってしばらく笑いあった後、不意にカイトさんは真面目な顔になって言った。
「…改めて確認したいんだけど、君は本当に何も知らずに眠らされていたんだね?」
「はい…。カイトさんの話を聞きながらもう一回自分でもメモリーを探ってみましたけど、普通に定期メンテナンスのためにスリープモードに入ったのが最後で、目が覚めたのがさっきです」
そう答えると、カイトさんは難しいそうな顔をして言った。
「…さっきあんな話をして更にまた混乱させるようなことを言って悪いんだけど、本当ならそれは有り得ない話なんだよ」
「え?」
なぜなら、とカイトさんは言葉を続けた。
「シェルターに入るにはマスターの希望だけでなくボーカロイド自身がその意志を表示する必要があったんだ」
「え?でも…」
「そう、これは君の現状と矛盾してる。最初は起動したばかりで記憶回路が混乱してるのかと思ったんだけど…違うみたいだしなぁ…」
そう言ってカイトさんは何やら本格的に考え込んでしまった。
よく解らないけど、どうやら私の状態には何か問題があるようだ。
それでも僕らは歌い続ける 3:矛盾
内容的には1の続きからです。
今回も例によって携帯の文字数制限により微妙なところで分割してます。
やたら台詞が多いうえに一つ一つの台詞が多いので自分で書きながらイライラしてしまったのですが、どうにも改善できませんでした。
なので「読みにくい」という苦情はおおいに受け付けます。
コメント3
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ご意見・ご感想
時給310円
ご意見・ご感想
どうも、今ごろノコノコやって来ました時給です。最近は週末くらいしかパソコンに触れなくて、色んなことが色々と遅れております。 orz
それはともかくとして。なにやら意味深な展開になってきましたね。
スリープ状態に入ることをミク自身も承諾した筈なのに、本人にはその覚えがない……うむむ、はてさてこれは一体?
これから説明が始まるかという所で、しかもリンとレンも登場した所で終わるという、この編集に悪意を感じるw 良い引きです、スコっちさん。GJですww
どのような説明が始まるのか、次回を楽しみに待たせて頂きます。
あ、それと。感想は遅れても、読むのは携帯を使って早々と読ませて頂いておりますので、がんばって下さい!
……ん、だったら感想ももっと頑張れ? それを言われると返す言葉もない……。 つД`)
2010/06/11 20:18:39
スコっち
お久しぶりです、時給さん。
こちらもお返事が遅れてしまってすいません。
なにやらお忙しいようですが、そんな中わざわざ携帯で読んでくださっているとは、ありがとうございます。
矛盾する状況の原因が何なのか…それは私にもまだわかりません←
書きながら自分でもこの先どうしようか色々考えてちょっとワクワクしていたり。
良い引きですか?
実は「さあ、どうなる?」な状況で引くのが好きだったりします。
そういうのって、先が気になりますよね。
ずるい手です(笑)
勢いで書いたら、自分でも気付かないうちに色々設定が生えてきまして…。
次回はこの作品中での捏造設定について登場人物のやり取りを通して説明できればと思っています。
感想、遅れても気にしないですよ!
もらえるだけで嬉しいですから!
では、コメントありがとうごさいました!
頑張って続き書きます!
2010/06/15 00:42:08
オボロン
ご意見・ご感想
こんばんは、スコっちさん。オボロンです。
何度もすみません。
いえいえ、勝手な意見を書き込んでいるだけですので、気になさらないでください。
ここに書き込むことでご迷惑にならなければよいのですが・・・。
あと、主人公について勝手に憶測して、申し訳ございません。
意図的に描写を避けていらっしゃるのでしたら、質問するべきではありませんでした。
ご要望がありましたら書き込みを削除いたしますので、いつでもおっしゃってください。
たびたび申し訳ありませんでした。
2010/06/06 02:02:55
スコっち
迷惑なんてそんなことないですよ!
勝手な意見とおっしゃいますが、自分が書いた文章について他人の意見をきく機会というのは貴重なので、どのようなものでもありがたいです。
これに懲りずに今後もなにかあれば遠慮せず書き込んで下さい。
それと、主人公の描写云々は一話を投稿した後読み返してそういう描写が一切ないことに気付いて「せっかくだからちょっとネタでも仕込むか」と思い付き、以後意識して書かなかったという程度なのであまり気にしないで下さい。
別に深い意味などがあった訳ではないんで。
では、わざわざ再びコメント下さりありがとうごさいました。
2010/06/08 00:25:18
オボロン
ご意見・ご感想
こんばんは、スコっちさん。オボロンです。
新作、拝見しました。
プロローグから大きくストーリーが急展開して、いろんな謎が生じていますね。
これがどうやって解き明かされていくのか、今もって楽しみです。
ちょっと気になったのは、2番目のページのセリフのやり取りで、KAITOが
「あ、いや、すぐっていうのは物理的にちょっと無理なんだよ。起動すること自体に関しては
元からそうするつもりだったし」と言っていますが、ここはまず相手を安心させることから
話をすると思いますので、「あ、いや、起動すること自体はできると思うよ。でもすぐにって
いうのは物理的にちょっと無理なんだ」というようにしてはいかがでしょう。
素人意見ですので、無視していただいてかまいません。
あと、なんとなく口調がミクっぽいなと感じたのですが、この主人公はルカですよね?
自分の勝手なイメージで申し訳ありませんが、ルカはなんとなく「お兄ちゃん」より
「兄さん」「お兄さま」と呼ぶような印象がありまして・・・。すみません、気にしないでください。
指摘ばかりで大変申し訳ありません。
これからどんな展開があるのか楽しみです。
創作活動がんばってください。
2010/06/05 23:55:55
スコっち
オボロンさん、度々感想&ご指摘ありがとうございます。
KAITOの台詞に関しては、たしかにオボロンさんがおっしゃるような言い方の方が相手を安心させられると思うのですが、とっさの受け答えであること、このKAITOはあまり頭の回転が早くない(という設定にしてある)ことから、語順は今の台詞のままでいいかなぁと思います。
しかし、ご指摘下さった台詞について改めて読むことで多少の不自然さを感じたので、ご指摘下さった内容とは別のことですが台詞に多少修正を加えました。
一つの台詞に対してそこまで深く考えて読んでいただき、ありがとうございます。
あと、事情があって外見の描写や名前の表記をさけていたのですが、一応この物語本編の「私」はミクです。
もしかして、プロローグがルカだったので誤解させてしまったのでしょうか?
もしそうなら紛らわしいことをしてすみませんでした。
あれは『セカイ』の終わりを描写するために書いたので、本編と同じ世界観ではあっても登場人物は無関係です。
あと、途中で視点をコロコロ変えたので主観の人物がわかりにくいのかもしれません。
今後は主観の人物が誰なのかわかりやすく書くよう気をつけようと思います。
色々と至らないところはありますが、これから続きを書いていく中で少しでもそれを改善していければと思っています。
よろしければ今後もこの物語にお付き合い下さい。
2010/06/06 00:44:04