14歳のある日――それは、突然訪れた。
 リンの下着に、血が付いていたのである。
 一瞬背筋が凍りついて、一拍置いて、保健体育の授業で習った内容を思い出す。
 とはいえ、知識があっても、対処できるかどうかは別だ。実際にその状況に陥ると混乱する。どうしていいかわからない。母親はいつものように家にいなかったため、リンは仕方なく、家政婦さんに相談することにした。
 今までなら、なにかあったら真っ先にレンに話してきた。けれども、さすがにこれは、レンに話す事ができない。
 恥ずかしさを堪えて、リンは家政婦さんに事情を説明する。家政婦さんは、リンに必要なものを一式そろえて渡してくれた。お腹が痛くなったら温めるといいと、アドバイスまでくれた。
 家政婦さんは優しく対処方法を教えてくれるし、これは病気じゃないとわかっている。けれど、リンは、漠然とした不安を感じずにはいられなかった。


「ごめん、今日はもう寝るね。」
「うん?わかった…」
 次の日、リンは身体がだるく、いつもより早めに休むことにした。
 レンとは、部屋もベッドも同じだから、いつもは同じタイミングでベッドに入る。先に寝るとなると、まだ起きているレンは気を使うことになるため、一応断りを入れた。
 すると、レンは、心配そうにリンの顔を覗き込んできた。
「あのさ……もしかして、リン具合悪い?」
「な、なんで?」
 思わず声がうわずる。できれば、レンには事情を悟られたくなかった。
「今日、ずっとだるそうにしてただろ?しょっちゅうトイレにも行ってたし。ご飯は普通に食べてるみたいだから、気にしてなかったんだけど……」
「大丈夫だよ!ただ眠いだけだから。」
「そっか、ならいいんだ。おやすみ。」
「おやすみなさい」
 リンは、レンから隠れるように、勢いよく毛布を被った。

 今まで、レンに隠し事なんてしたことなかったのに……。レンに知られたくない、初めての秘密。大きく空いたベッドのスペースは、シーツが温度を持たず冷たかった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【勝手に妄想】アドレサンス【2】

さっそく原曲レ○プ甚だしく……すみませ……

つづきます。まだ結構つづきます。
次はレンのターン

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投稿日:2010/09/22 21:35:56

文字数:846文字

カテゴリ:小説

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