涙のレシピ

一度だけでも良いんだよ
その一言だけ
その言葉で救われるよ

現在(いま)も過去も曖昧で
日々を保てない
熟れて悴んだ感情で

ねぇ、
『笑って』
『泣いて』
『怒って』
『偉ぶって』
きっと僕等ってそう…
そんな生き物

見失った 想いだけじゃ
変わらないよ 変われないよ

膝抱えて 腰下した
僕をね、立たせる様に

君はいつも笑って
そして泣いて
怒り易いのかな？
考える　足りない左脳で

珍しくもあるんだよ
あんな 他愛事も
あんな 痴話事も 覚えてるよ

嫉妬も葛藤も鈍感で
僕は飾れない
蒸れて汗ばんだ感触で

ねぇ、
『抱いて』
『重なって』
『盛って』
『感じて』
きっと愛なんてそう…
そんな物だろう

見失った 想いは今
誰を想って 何を想うの？

膝抱えて 腰下した
僕をね、立たせるのが

いつも君だけなら
今日も僕は動けない様だ
じゃあ 何を想う？
それすら 儘ならず

確かめた想いで今
差し伸べるよ 救いの手を

膝抱えて 腰下した
君をね、立たせるのは
『僕だ』『僕だけだ』と
縋る僕も、強請る僕も

ようやく愛せそうさ
好きになれそうさ

今日も単調に 世界は廻る
誰を置いて 進むことなく

そして明日には 門出に変わる
過去も、現在(いま)も 持ち合わせる様に

ずっと 作り合おう…

涙のレシピを