どうか、聞いて欲しい。
 私は、大切な人を傷付けた。
 守りたかっただけなのに、私の剣は大切な人の心臓を貫いた。

 攻め込む剣、守り抜く盾、不思議な杖。
 この中から1つ選べと言われ、私は剣を選んだ。
 大切な人を、傷付ける人から守る為に。

 けれど、私は大切な人を守る事が出来なかった。
 この力は、誰かを傷付ける為のもの。
 守る事など出来はしない…今頃になって解った。

 これは、剣を選んだからではない。
 盾を選んでも、杖を選んでも同じ。
 力は、誰かを傷付ける為に存在する。

 破壊する剣、拒絶する盾、不気味な杖。
 この中から1つを選べと言われたらどうする?

 【選ばない】という選択肢はない。
 私達は、誰かを傷付ける為に生まれたのだから。

 だから…

 最後に、私は私を壊す。
 私が選んだ、この剣で。
 大切な人を傷付けた、この力で。

 この世界には、希望というものはない。
 神がいるのなら、どうして…

イメージ:
私-MEIKO
大切な人-KAITOかミク

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

力の意味

 この世界には色々な力があります。
 人の手で作り出されたものもあれば、自然界に最初から存在したものも…
 もし、それを手に入れたらどうするのか…それによって期待通りの効果を得る事が出来なかったらどうするのか…それを考えました。
 人は安易に力を求めがちですが、その力についてもう1度だけ考えて頂けたら嬉しいです。

閲覧数:182

投稿日:2011/11/20 14:33:39

文字数:449文字

カテゴリ:その他

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