「マリ、ちょっといいかしら」
「はい、何でしょうか」
私は、自室にマリを呼んだ。
「一緒に解析して貰いたい物があるの。こっち来て」
私はマリを連れて実験室に来た。
「これは、ララのデータの一部なの、これを一緒に解析してもらいたいんだけどいいかしら」
私は、画面に映った文字を、マリに見せた。そして、マリは
「はい、分かりました、今、解析しますね。でも、いきなり何があったんですか?」
マリは私に聞いてきた。
「ええ、ララには、ルン達と会う前の記憶が無いの」
「ルン達と会う前の記憶・・・・ですか?」
「ええ、これは、ララが生まれてすぐの話よ。本人は、もとから亜種として生まれていたと思ってるけど。実は最初はちゃんとレンのいる、鏡音だったの。その後にバグが起こって、レンはいなくなり、リンだけが残った、亜種になりそこなった、リンが」
「それが、ララなんですか?」
「ええ、その後、他の鏡音にいじめられていた時期があったの。【なりそこない】とか【万年一人ぼっち】とか、あれは、もう本当に酷かったわ。ララは、無意識にそれを消しているのか、メモリーは残っているけど、それから目を背けているのか、それを確かめたいの」
カタカタカタカタカタカタカタカタ・・・・・・・・・・・・・・カチャン
「見つかりました」
「どう?」
「やはり、残ってます。自ら、それを知っているのに、目を背けているだけですね」
「分かったわ。これをコピーして、ここのファイルにはさんどいて、そのメモリーは・・・そのまんまにしといて、あまり、詮索しないほうが良いわね、あと、ルル、ここには入っちゃ駄目って、何階言ったかしら?」
「!!」
物陰からルルが出てきた。
「いつから分かってた」
「最初から、いくわよ、今は、寝かしといて、大好きな片割れの事、思い出してると思うから」

彼女は、何時まで、気付かないふりをしてるのだろう。
彼は、彼女のすぐそばにいるのに。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

本当 真実

ララの本当の過去が明らかになりました。

閲覧数:89

投稿日:2011/06/01 19:38:37

文字数:812文字

カテゴリ:小説

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